住宅の豆知識

外壁塗装はまだするな!外壁塗装が必要のない家とは?

  • 住宅の豆知識

家を新築・購入した際、いまお住いの住宅をリフォーム・リノベーションした際に 工事をお願いしたハウスメーカーや工務店から「メンテナンスフリーの外壁材です」といった説明を受け、これまで1度も外壁塗装や外壁のお手入れ・メンテナンスを行ってこなかったご家族も多いのではないでしょうか。

結論から言いますと、現在 日本国内で使用されている住宅向けの外壁材に 完全なるメンテナンスフリーの外壁材は存在しません。

では、なぜ ハウスメーカーや工務店では「メンテナンスフリー」という表現を使用しているのでしょうか。

その理由は 一般的な外壁材と比べ お手入れ・メンテナンス頻度が少ない、汚れにくく耐久性が高い、保証期間中はお手入れが必要ない など 特別な機能・性能を持っている外壁材ですといった意味で使用されていることがほとんどであるからです。

しかしながら、住宅に使用されている一部の外壁材のなかには 定期的なお手入れ・メンテナンスの一環として 外壁塗装を行う必要のない外壁材もあります。

ここでは、外壁塗装を行う必要のある家と必要のない家を見分けるポイントをご紹介します。

外壁塗装はまだするな。外壁塗装が必要ない家の特徴

さいたま市の戸建て住宅にて主流となっている外壁材 窯業系サイディングの耐用年数は、メーカーやグレードなどによって多少異なりますが 平均7年ほどでメンテナンス周期を迎えます。

窯業系サイディングの主なメンテナンス方法として 外壁塗装が挙げられますが、お住いの地域の気候・周辺環境・劣化の進行具合などによっては 耐用年数を迎える前に 外壁塗装による外壁材のお手入れ・メンテナンスが必要になる場合もあります。

しかし、現在 日本の戸建て住宅にて使用されている一部の外壁材のなかには 外壁塗装によるメンテナンスが必要ないものもあります。

いま お住いの住宅が 外壁塗装によるメンテナンスが必要な家 なのか、外壁塗装によるメンテナンスが必要ない家なのかを見分けることが 大切です。

レンガ・タイル

外壁材としてレンガ・タイルを外壁材に用いることで 高級感や重厚感ある住宅の外観デザインに仕上げることができます。

レンガとは、主原料となる粘土に頁岩や泥などを混ぜ込み 型に入れて窯焼きにし 圧縮して作られる建材になります。

日本では おもに直方体に形成されたものをレンガと呼ぶことが多いですが、近年では 住宅の構造への負担軽減や耐震性の低下を防ぐため スライスレンガを外壁材として使用するのが一般的となっています。

レンガは 経年による変化を楽しむことができる建材として 古くから親しまれており、1度施工してしまえば十数年は張り替える必要はないとされています。

ほかにも 紫外線や風雨の影響を受けにくい、優れた断熱性 ( 耐熱性 )・耐火性・蓄熱性、非常に耐久性が高く 外壁塗装によるメンテナンスが不要、水分を吸収しにくく湿気に強い といった特徴があります。

一方 タイルとは、粘土もしくは無機質の原料を形成し 高温で焼き固めた板状の建材になります。

レンガ同様、外壁塗装によるメンテナンスが必要ない外壁材になりますが、レンガとは違い 主原料に使用される素材によって 質感・吸水率・耐久性などに大きな違いがあります。

一般的に 外壁材として使用されるタイルは 粘土や無機質といった自然界に存在する素材を原料とし およそ1300℃の高温でしっかりと焼き固めて作られています。

そのため、紫外線や風雨による影響を受けにくいことから 耐久性・耐候性に優れており、水分を吸収しにくく 強度も高いため 外壁塗装によるメンテナンスをしなくても 傷や汚れに強く 色あせによる美観性の低下や住宅内に水分が侵入してしまう心配がありません。

ガルバリウム鋼板

住宅の外壁材として 窯業系サイディングに次ぐ人気となっている ガルバリウム鋼板は、1972年 アメリカにて開発された金属素材になります。

ガルバリウム鋼板とは、アルミニウム 55%、亜鉛 43.4%、シリコン1.6%で作られた「55%アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板」になります。

ガルバリウム鋼板は、現在 主流となっている窯業系サイディングと比べ 耐用年数が長く、金属素材でありながら 錆びつきにくく耐震性も高いため 優秀な外壁材として 多くのご家族に選ばれています。

金属素材であるガルバリウム鋼板は 雨水などの水分を吸収する性質が無く、本来であれば外壁塗装を行わなければならない築年数10年を超える住宅であっても 外壁材の防水性の低下によってヒビ割れなどが生じる心配がありません。

なお、現在 さまざまな建材メーカーより ガルバリウム鋼板を使用した屋根材・外壁材が登場しています。

そのなかのひとつに 金属系サイディングと呼ばれる外壁材があるのですが、金属系サイディングは 金属を素材とする外壁材の総称であるため ガルバリウム鋼板系・アルミ系・スチール系など さまざまな種類があります。

ほかの金属系サイディングとガルバリウム鋼板を区別するため、四季彩ホームでは ガルバリウム鋼板以外の金属で作られた外壁材のみ金属系サイディングと呼ばせていただいております。

樹脂系サイディング

日本では あまり馴染みのない樹脂系サイディングですが、外壁塗装が必要ないメンテナンスフリーの外壁材として 近年じわじわと人気が高まりつつあります。

樹脂系サイディングとは、プラスチックの1種である 塩化ビニル樹脂を主原料とする薄い板状の外壁材になります。

さいたま市にて主流となっている窯業系サイディングと比べ 1 / 10ほどの重さであることから 住宅の構造への負担が少なく 耐震性に優れた外壁材になります。

樹脂系サイディングは 製造工程時に外壁材の色となる顔料が練り込まれていますので 紫外線による色あせが起こりにくく 外壁塗装による定期的なメンテナンスが不要となります。

ほかにも 優れた耐水性と耐久性も持ち合わせていますので 寒冷地で多くみられる凍害や塩害による錆び・腐食による外壁材の劣化、紫外線の影響を受けやすいシーリング作業が不要、防水性・耐衝撃性が高く 風雨の影響による 住宅内への水分の侵入を防ぎ 強風などで飛ばされてきた物体による外壁材へのダメージリスクの軽減などが起こりにくいのも樹脂系サイディングの特徴となります。

なお、樹脂系サイディングのなかには サイディングボード同士をつなぎ合わせるシーリング作業が不要なものもあります。

こうした シーリング作業が不要なタイプを選ぶことで 定期的なメンテナンスにかかる費用を抑えることが可能となります。

外壁塗装が必要ない外壁材のお手入れ・メンテナンス方法

一般的に レンガ・タイル、ガルバリウム鋼板、樹脂系サイディングなどの外壁材は 外壁塗装による定期的なメンテナンスが必要ないとされていますが、これは あくまで“外壁塗装による定期的なメンテナンスを行う必要は基本的にない”という意味であり、まったくお手入れ・メンテナンスをしなくても良いという意味ではありません。

大切な家族とお家を守るためには 常日頃から外壁材の点検やお手入れ・メンテナンスを行うことがポイントです。

レンガ・タイル

自然素材のレンガ・タイルは 耐久性が高く、傷・汚れに強い外壁材であるため 紫外線や風雨による劣化が起こりにくく 基本的には外壁塗装によるメンテナンスは必要ありません。

しかしながら、外壁材としてレンガ・タイルを使用している場合 本来の機能・性能を十分に発揮できるよう 定期的にお手入れ・メンテナンスを行う必要があります。

レンガ・タイルのお手入れは、基本的にホースや高圧洗浄機などを使って 表面に付着した汚れを水洗いすることで対処することができます。

水洗いだけでは落ちない頑固な汚れは 専用の中性洗剤を使って ブラシやスポンジでこすり洗いしましょう。

ただし、レンガ・タイルを固定するために使用される目地のシーリング (コーキング) は 紫外線や風雨の影響を受けやすいため 築年数7年を迎えたら 1度 専門の業者に住宅の外観を隅々まで点検してもらうことをおすすめします。

なお、レンガ・タイルの浮き・剥がれ・破損などがみられる場合は、住宅内への雨水の侵入や住宅の強度・耐久性の低下などを防ぐため 早急に補修・修繕してもらいましょう。

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板は 窯業系サイディングと比べ 耐久性の高い外壁材であるため、メンテナンスフリーを謳う業者も少なくありません。

しかし、ガルバリウム鋼板の耐用年数は 平均15年~20年ほどであり 窯業系サイディングと比べるとメンテナンス頻度は少ないけれど 長持ちさせるためには 定期的なメンテナンスは必須となります。

土ぼこりや泥汚れなど 比較的軽度の汚れであれば ホースの水で上から下に向かって洗い流すことで汚れを落とすことができます。

頑固な汚れが付着してしまった場合は、ガルバリウム鋼板の表面を傷付けないよう 住宅用洗剤を柔らかいスポンジに付けて 優しく洗い落としてください。

とくに注意したいのが ガルバリウム鋼板にコケ、チョーキング現象、凹み・傷、錆び などの劣化症状がみられる場合です。

これらの劣化症状を放置してしまうと 内部のメッキ鋼板が腐食し 本来の機能・性能を十分に発揮することができなくなるだけではなく 住宅全体の強度・耐久性にも影響を与える原因となります。

樹脂系サイディング

樹脂系サイディングは 製造工程時に顔料を塗り込むことで色を表現しているため、経年による色あせ・変色・剥がれといった劣化症状はなく 原則 外壁塗装による定期的なメンテナンスは不要となります。

樹脂系サイディングは 主原料が塩化ビニル樹脂であるため 土ぼこりや泥汚れなどは サッと水で流すだけで洗い落とすことができます。

日当たりの悪いジメッとした面に生えたコケやカビなども 根が入り込みにくいため 軽く水洗いすることで もとのキレイな状態に戻すことが可能です。

樹脂系サイディングのなかには サイディング同士をつなぎ合わせる シーリング作業が行われているものがあります。

シーリングは 紫外線や風雨による影響を受けやすいため 充填されているシーリングに ひび割れ・破断・肉やせといった劣化症状がみられる場合は、住家トラブルが生じる前に 速やかに補修してもらうことをおすすめします。

外壁塗装不要であっても 外壁塗装が必要なケースもある。

外壁塗装が必要ない外壁材であっても、お住いの地域の気候や周辺環境などによって どうしても外壁塗装を行わなければならないケースがあります。

なぜならば、どんなに高性能な外壁材であっても 長いあいだ紫外線や風雨にさらされていれば いずれ経年による劣化・破損が起こるからです。

とくに近年は 地球温暖化などの影響により 日本各地で異常気象が増加しており、本来であれば外壁塗装を行う必要のない レンガ・タイル、ガルバリウム鋼板、樹脂系サイディングといった外壁材にも思わぬトラブルが生じており、外壁塗装によるメンテナンスが必要となる場合があります。

レンガ・タイル

レンガ・タイルを塗装する場合、必ずレンガ・タイル専用の塗料を選びましょう。

内装・外壁塗装に使用される塗料には 使用上の安全性が考慮するため「適用下地」が定められています。

適用下地の確認は 塗料メーカーのカタログなどに記載されていますが、事前に どのような塗料を使用するのか 外壁塗装業者に確認・説明を行っておくと安心です。

四季彩ホームでは、レンガ・タイルが使用された外壁材には 色付きの塗料ではなく 透明なクリヤー塗料をご提案させていただいております。

なぜなら、色付きの塗料をレンガ・タイルに使用してしまうと わずか数年ほどで 色あせ・剥がれといった劣化症状が現れ、住宅外観の美観性が損なわれてしまう恐れがあるからです。

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板への外壁塗装をお考えであるならば、2液タイプの塗料を選ぶと良いでしょう。

2液タイプとは、外壁塗装を始める直前に 主剤となる塗料液に 硬化剤を混ぜ合わせるタイプの塗料になります。

塗装の直前に 塗料液と硬化剤を混ぜ合わせることで 丈夫な塗膜がつくられ 下地への密着度が高くなるほか、紫外線や風雨への抵抗力も強く 劣化しにくい、塗装箇所を選ばず使用可能といったメリットがあります。

なお、四季彩ホームでは シリコン塗料2液タイプをご提案させていただいております。

シリコン塗料2液タイプは これまで主流だったウレタン塗料と比べ 耐候性・耐熱性に優れており 汚れが付着しにくく 紫外線による色あせの進行を遅らせることができます。

樹脂系サイディング

樹脂系サイディングの主原料は樹脂になりますので、紫外線の影響によって弾力性が失われると 固くなって割れやすくなります。

樹脂系サイディングを取扱うメーカーでは、紫外線対策として 製造時に紫外線による劣化防止剤を使用することで対策をとっていますが、樹脂そのものが紫外線で劣化しやすい性質を持っていますので、紫外線による影響を最小限に抑えるためには 外壁塗装による定期的なメンテナンスを行う必要があります。

四季彩ホームでは、紫外線に強いシリコン塗料2液タイプやラジカル制御型塗料、紫外線が樹脂系サイディングに届く前に反射することができる遮熱塗料 (高日射反射率塗料) をご提案させていただいております。

外壁塗装を始める前に 外壁塗装が必要かどうかを確認しましょう。

外壁塗装による定期的なメンテナンスを行うことで 住宅の強度・耐久性の低下を防ぐことができます。

しかし、日本で使用されている外壁材のなかには 外壁塗装が必要ない外壁材もあります。

まずは、外壁塗装を始める前に どのような外壁材が使用されているのかを専門業者に確認してもらいましょう。

四季彩ホームでは、一般的に外壁塗装が必要ない外壁材とされるレンガ・タイル、ガルバリウム鋼板、樹脂系サイディングの定期的な点検・お手入れのご相談も行っております。

もちろん、外壁塗装が必要ない外壁材への外壁塗装のお見積もりも可能でございます。ぜひ お気軽に四季彩ホームまで ご連絡ください。

▼このページをシェアできます