住宅の豆知識

フローリングと壁紙クロスのリペア方法とリフォーム費用

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さいたま市では「私たちがつくり、共に生きるまち」をスローガンに 多用な生活スタイル・ライフステージへの対応とさいたま市民の住生活の基盤となる良質な住宅の供給ならびに既存住宅ストックの活用を推進しています。

しかし、住宅などの建築物は 建てた瞬間から経年による劣化が少しずつ始まります。

ご家族が 安心・安全で快適に暮らせる住宅であり続けるためには 定期的な住宅の点検・メンテナンスを実施する必要があります。

住宅の点検・メンテナンス周期は 外装・内装ともに10年前後が一般的とされていますが 家族構成、生活スタイル、各住宅設備の使用頻度などによって 世帯ごとに外装・内装の点検・メンテナンス周期は大きく変わってきます。

なかでも、フローリングや壁紙クロスといった住宅の内装は お部屋の雰囲気を決める とても重要な要素でありながら 人の往来や家具・インテリアによって生じる傷・汚れなどのダメージが目立ちやすい箇所になります。

ここでは 何かの拍子で傷・汚れなどのダメージを受けてしまったフローリングと壁紙クロスの主なリペア方法とリフォーム業者にリペア工事を依頼した場合のリフォーム費用についてご説明します。

フローリングの種類と主なリペア方法

太平洋戦争終結以降、日本では高級志向の高まりやアレルギーなど健康面への配慮により 木質系の床材「フローリング」を使用するのが主流となりました。

フローリングとは、日本農林規格で規定された日本独自の木質系の床材であり、畳やカーペットと比べ 掃除がしやすい、ダニの発生によるアレルギーの発症を抑えられる、摩擦に強く 耐用年数が長い などのメリットがあることから さいたま市では戸建て住宅・集合住宅ともに人気の高い床材となっています。

現在フローリングの種類は数百種類あり 価格も特徴もさまざまですが、基本的には スギ・ヒノキなどの天然木を切り出し加工した1枚板の無垢フローリング材と さまざまな種類の木材を薄い板状に切り出し加工したものを接着剤で貼り合わせた複合フローリング材の2種類に大きく分けられます。

床材に 無垢フローリング材と複合フローリング材 どちらを使用しているかによって 住まいの快適性やメンテナンス頻度などに多少の違いはありますが、どちらも長く使い続けることで ダメージが蓄積され フローリングの表面にすり傷・ひっかき傷・凹み・床鳴り・剥がれといったトラブルが発生しやすくなります。

フローリングに生じたトラブルをリペアせずに放置してしまうと 怪我・転倒リスクの上昇や 補修・修繕にかかるリフォーム費用が高くなるだけではなく、将来 住宅の寿命に関わる深刻な損傷にもつながりますので 早めに対処することをおすすめします。

フローリングの主なリペア方法

比較的 軽度の傷・凹みであれば、ホームセンターなどで購入できるフローリング用のブラッシュペンやクレヨンパテといった補修用部材を用いることでフローリングをリペアすることができます。

しかし、大きな傷・凹みなど中度~重度のダメージがフローリングに見られる場合は ご自身でリペアせず リフォーム業者にフローリングの補修・修繕を依頼しましょう。

部分補修

フローリングは デリケートな木質系の床材ですので、些細なことで すり傷・ひっかき傷・剥がれなどのダメージが生じてしまいます。

比較的 軽度のダメージであれば 既存のフローリング材に近い色のパテや樹脂を用いたDIYによるリペアも可能です。

しかし、部分的なフローリングのリペアには高い技術力が必要となりますので 安易にフローリングのリペアを実施してしまうと 補修した部分が悪目立ちしてしまったり、補修前よりもフローリングの状態が悪くなってしまったりする場合があります。

DIYにて フローリングのすり傷・ひっかき傷・剥がれのリペアを実施する際は、十分にご注意ください。

凹み・床鳴りの部分補修

フローリングに凹み・床鳴りが生じた場合 主に2つの原因が考えられます。

1つは 木材が水分を吸収・放湿したことで起こっているケースです。

フローリングの材料である天然木には空気中の水分を吸収・放湿する働きがあり つねに室内の湿度を60%前後に保つよう調湿しています。

ところが、室内の空気が乾燥しやすい冬場は 放湿する水分が不足するため フローリングが凹んでしまうことがあります。

水分の放湿による凹みであればフローリングの凹みに濡らした雑巾を置き その上からアイロンを当てることでフローリングに蒸気を吸わせれば凹みを解消することができます。

しかし、もう1つの原因である 床の下地や土台に問題がある場合は フローリングに蒸気を吸わせても凹み・床鳴りを改善することができません。

床の下地や土台に問題がある場合、住宅の強度・耐久性にも影響を与えますので 早急にリフォーム業者に床の下地や土台を点検してもらいましょう。

フローリングの重ね張り

新しいフローリング材を既存のフローリング材の上に重ねて張りつけるリペア方法になります。

比較的短い期間でのリフォーム・リノベーションが可能であり、リフォーム費用もややお手頃な価格となっています。

ただし、重ね張りを実施する場合 重ね張り専用の薄いフローリング材を使用しなければならず ご家族が希望されるフローリング材が使用できないことがあります。

また、フローリングの重ね張りでは 床鳴り・床下の状態を改善することができない、以前よりもわずかに床の高さが高くなり段差が生まれ 怪我・転倒リスクが高くなるなどのデメリットもあります。

フローリングの張り替え

フローリングの強度・耐久性に問題がある または 床下の状態があまり良くない場合、既存のフローリング材を撤去し 新しいフローリング材と張り替える必要があります。

重ね張りと比べ やや工事期間が長く リフォーム費用も高額ですが、床全体をまるごと一新することができるため 悪化していた床下の状態が正常に戻り 床鳴りを解消することができます。

また、床の高さ調節も同時に行われるため フローリングを張り替えた部屋と繋がる廊下や部屋との段差が解消され 住宅をバリアフリー化することができます。

床ワックス・フロアコーティング

床ワックス・フロアコーティングには、フローリングの表面を保護し 見た目の美しさを維持・向上させる役割があります。

ホームセンターなどでも気軽に購入できるため フローリングのお手入れ・メンテナンスの延長として定期的に使用されているご家族もたくさんいます。

しかし、床ワックスとフロアコーティングでは 耐水性・耐久性・費用などが大きく異なりますので、リフォーム業者に依頼する前に きちんとご家族で話し合うことが大切です。

なお、床ワックス・フロアコーティングを実施される場合 家具の移動が必須となりますので 施工が終わるまでのあいだ 家具を保管できる場所を確保しておきましょう。

壁紙クロスの種類と主なリペア方法

 

1964年に開催された東京オリンピックをきっかけに普及した壁紙クロスですが、いまでは 多くの内装材メーカーより紙系・塩化ビニル系・繊維系など さまざまな種類やデザインの壁紙クロスが製造・販売され 内装リフォーム・リノベーションの際には お部屋の雰囲気や家具・インテリアとの相性に応じて 自由に選ぶことができるようになりました。

壁紙クロスとは、ヨーロッパを起源とする天井・壁などに張られる内装仕上げ材になります。

日本では 材料区分により 紙系・繊維系・塩化ビニル樹脂系・プラスチック系・無機質系・その他 6種類の壁紙クロスに分けられ それぞれ価格や特徴などが大きく異なります。

また、近年では 消臭、抗菌・抗ウイルス、防汚、防カビ、吸放湿、表面強化など 従来の壁紙クロスとは違い 住まいの快適性とデザイン性を兼ね備えた 機能性 壁紙クロスも登場し これまで以上に壁紙クロス選びに悩まれるご家族も増えています。

内装リフォーム・リノベーションの際に どの種類の壁紙クロスを選ぶかによって 住まいの快適性、メンテナンス頻度、お部屋の雰囲気などは大きく変わりますが、経年によるダメージの蓄積により 壁紙クロスの傷・剥がれ、陥没、変色・汚れ、下地の傷みといった問題が発生しやすくなります。

壁紙クロスに生じた問題をリペアすることなく そのまま放置してしまうと 問題が生じた箇所から劣化が進み 住宅全体の強度・耐久性に深刻な影響を与える可能性があります。

壁紙クロスの主なリペア方法

すり傷・ひっかき傷・こすり傷

すり傷・ひっかき傷といった比較的 軽度のダメージであれば、ホームセンターなどで購入できる壁紙クロス用の補修道具を使ってDIYによるリペアが可能です。

ただし、現在ご使用中の壁紙クロスとまったく同じデザインの壁紙クロスを見つけることは簡単ではないため、電気スイッチのカバーやエアコンなどの裏側にある表から見えない部分から余っている壁紙を少し剥がしてリペアに使用すると良いでしょう。

モノがぶつかってできたこすり傷など ダメージを受けた部分の壁紙クロスが浅く剥がれた状態のダメージであれば、剥がれた部分の壁紙クロスを破かないように伸ばし 壁紙クロス専用の接着剤を塗布し 剥がれた部分に張り付けてください。

張り付けた壁紙クロスの上から壁紙ローラーで圧着し乾燥させるとより仕上がりが美しくなります。

なお、DIYによるリペアは 比較的 壁紙クロスのダメージが小さい場合のみ有効であり、傷の範囲が大きい場合や壁の下地にまでダメージが及んでいる場合は DIYによるリペアが難しいため 専門業者に依頼することをおすすめします。

陥没

壁に大きな穴が開いてしまった場合、壁の下地にまでダメージが及んでいるかが重要になります。

壁の下地にまでダメージが及んでいない場合、穴のサイズにもよりますが 同じ種類・デザインの壁紙クロスを用意して 穴の開いた部分に貼り付けることで対処することができます。

しかし、壁の下地にまでダメージが及んでいる場合は 壁の下地に開いた穴を塞ぐための大工工事が必要となります。

壁の下地に開いた穴を 補修用のプラスターボード・石膏ボードなどで塞いで下地をつくり、壁紙クロス用パテを使い 穴を塞いでいる下地の継ぎ目を平らにならします。

サンドペーパーで表面を整えたあと 上から新しい壁紙クロスを張ればリペア完了です。

ただし、穴の開いた場所によっては住宅の強度・耐震性に影響を与えるおそれがありますので、壁に拳ほどの大きな穴が開いてしまった場合は 内装工事の専門業者にリペアしてもらうようにしましょう。

変色・汚れ

壁紙クロスの変色・汚れが気になるときは、壁紙クロスを張り変えると良いでしょう。

一般的に壁紙クロスの耐用年数は5年~10年ほどであり、近年では 定期的な壁紙クロスの張り替えを想定したリフォーム・リノベーション推奨の壁紙クロスもございます。

壁紙クロスはDIYによる張り替えも可能ですが、壁の下地処理が甘かったり 接着剤の塗布量が足りなかったりすると 耐用年数を迎える前に壁紙クロスが剥がれてしまうおそれがあります。

どうしてもDIYにて壁紙クロスの張り替えをしたい場合は のり付き壁紙クロスの使用 もしくは 壁紙クロス専用の剥がせる両面テープなどを使用すると良いでしょう。

なお、壁紙クロスの張り替えに失敗してしまうと 以前よりも壁紙クロスが汚く見える、家電・電化製品の調子が悪くなるなどのトラブルが生じるおそれがあります。

新築同然のキレイな壁紙クロスに仕上げたいとお考えのご家族は 内装工事専門のリフォーム会社に壁紙クロスの張り替えを依頼しましょう。

フローリング・壁紙のリペアにかかる費用相場

フローリング・壁紙クロスの内装材をリペアする場合、もっとも気になるのがリフォーム費用です。

一般的な住宅リフォーム・リノベーションにかかるリフォーム費用は どのくらいの劣化・トラブルが生じているのか、使用する建材の種類・グレード、施工範囲などによって決まります。

しかし、フローリング・壁紙クロスのリペアの場合 作業時間に応じて費用相場が決められていることが多く、さいたま市では 半日ほどでリペアできる場合は15,000円ほど、1日でリペアできる場合は30,000円ほどが相場となっており、四季彩ホームでは、1日で終わる程度のリペアであれば 50,000円以内でのご対応が可能です。

ただし、フローリング・壁紙クロスのリペアにかかる作業時間は 内装材の種類や劣化・トラブルの範囲によって大きく変わってきます。

比較的 軽度の劣化・トラブルであれば 1日 最大10ヵ所ほど まとめてリペアすることが可能ですが、中度~重度の劣化・トラブルの場合 リペアに必要な建材や道具を用意しなければならないため 作業日数が長くなり リフォーム費用も高くなります。

フローリング・壁紙クロスに生じている劣化・トラブルの症状によっては リペアよりも内装リフォーム・リノベーションを実施したほうが費用を抑えられる場合もございます。

フローリングと壁紙クロスのリペアはお早めに対処しましょう。

フローリングや壁紙クロスといった内装材は 消耗品ですので、定期的なリフォーム・リノベーションを行う必要があります。

フローリング・壁紙クロスの耐用年数は 一般的に5年~10年ほどですが、キッチン・浴室・トイレなどの水回り設備は ほかの部屋と比べ 経年によるダメージの蓄積が大きいため 少し早めに内装リフォーム・リノベーションを実施する必要があります。

四季彩ホームでは、床ワックス・フロアコーティングによるフローリングの保護、比較的軽度のフローリング・壁紙クロスのリペアを中心とするハウスクリーニングを実施しておりますが、中度~重度の大規模なリペアをご希望の際は、リペア専門のリフォーム業者をご案内させていただいております。

とくに フローリングのリペア着色・木目書きは職人の腕によって仕上がりが大きく左右されますので、フローリング・壁紙クロスのリペアをご検討の際は 四季彩ホームまでご相談ください。

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