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浴室暖房乾燥機とは?気になる機能とお手入れ方法

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2016年に内閣府が行った消費動向調査「主要耐久消費財等の普及率」により2人以上の世帯にて衣類乾燥機の普及率が59.1%と高く、半数以上のご家庭で何かしらの乾燥機を持っていることが分かりました。

衣類乾燥機とは、洗濯を終えて水分をたっぷりと含んだ衣類を乾かすための乾燥機能が備わった白物家電になります。

衣類乾燥機には洗濯乾燥機や浴室乾燥機など様々な種類がありますが、なかでもさいたま市では子育て世帯や共働き世帯を中心に浴室暖房乾燥機の需要が増加傾向にあります。

浴室暖房乾燥機はメーカーや商品・型番などによって乾燥機能のほかに暖房・換気・涼風など様々な機能が備わっており、それぞれの商品特長に応じて毎日使える機能と季節に合わせて使う機能があります。

1年を通して快適な浴室ライフを実現するためには、浴室暖房乾燥機を導入する目的や用途だけではなくライフスタイルや家族構成なども含めて浴室暖房乾燥機に求める機能を選ぶことがポイントです。

ここでは、これから浴室暖房乾燥機を導入しようとお考えのご家族がもっとも気になっている浴室暖房乾燥機のおすすめ機能とお手入れ方法についてご紹介します。

浴室暖房乾燥機とは



1日の疲れを癒してくれる入浴タイムをより快適なものにしてくれる浴室暖房乾燥機とは、名前のとおり浴室内に設置して使用する乾燥機能を備えた白物家電になります。

四季彩ホームではお客様より浴室暖房乾燥機と浴室乾燥機の違いについてご質問をいただきますが、どちらも基本的には同じものになります。

浴室暖房乾燥機と浴室乾燥機どちらも機器本体を天井に埋め込むかたちで設置される「天井埋込タイプ」とエアコンのように壁に設置して使用する「壁掛けタイプ」の2種類あり、浴室内に設置した物干し竿に洗濯物を吊るして乾かす「乾燥機能」に加え、暖房・換気・涼風など様々な便利で嬉しい機能が備わっています。

浴室暖房乾燥機の主なメリット

  • PM2.5や花粉などを気にせず洗濯物が干せる
  • 悪天候時などコインランドリーへ行く手間が省ける
  • 洗濯物へのダメージやシワなどを気にしなくて済む
  • 浴室内のカビ予防になる
  • 冬場に起こりやすいヒートショック対策になる
  • カビやニオイの発生を抑えられる
  • 湯あたりやのぼせを防ぐ

浴室暖房乾燥機の主なデメリット

  • 洗濯物を干す手間が掛かる
  • 浴室内に洗濯物を干しているあいだ入浴できない
  • 使用方法などにより光熱費の負担が増える
  • こまめなお手入れが必要

浴室暖房乾燥機の主な機能性



浴室暖房乾燥機の基本機能は「乾燥」と「暖房」になりますが、ほかにも 換気、涼風、24時間換気システム、ミストサウナ、打たせ湯、防カビなど便利で嬉しい機能・特長を持っている商品が増えています。

しかし、浴室暖房乾燥機の機能・特長が増えたことで本当に必要としている機能・性能が分からなくなり、設置後に不必要な機能だったと後悔されるご家族も少なくありません。

では、浴室暖房乾燥機を設置する際に後悔・失敗しないための機能・特長を選ぶポイントをご紹介します。

乾燥機能

浴室暖房乾燥機の乾燥機能には「衣類乾燥」「浴室乾燥」2つの役割があります。

メーカーや商品・型番などによって衣類乾燥・浴室乾燥と異なる機能として表示している場合もあります。

基本的にはどちらの機能も同じ効果を得ることができますが、洗濯物を乾かしたいときは衣類乾燥、浴室内の湿気・カビ対策を実施したいときは浴室乾燥を選ぶと効率的に洗濯物と浴室内を乾燥することができます。

衣類乾燥のメリット

長雨が続く梅雨・秋雨シーズンや気温の低い冬の季節など天日干しで洗濯物を乾かすのが難しい時期でも天候・気温を気にすることなく洗濯物を干すことができます。

一般的な室内干しとは違い浴室内に洗濯物を干して乾かすことになります。

そのため、居室内に洗濯物を干すためのスペースを確保する必要がなく室内干しによる湿気や臭いも発生しませんので来客時やテレワークの際に室内干しの洗濯物が見られてしまったり、生乾きの洗濯物から発せられるイヤなニオイや部屋が湿気でベタベタになってしまったりする心配がありません。

また、花粉症でお悩みの方は浴室暖房乾燥機を使用することでスギやヒノキなど花粉の飛散シーズンでも安心して洗濯物を乾かすことができるほか、人体に悪影響を与えるPM2.5、黄砂、新型コロナウイルス感染症などが洗濯物に付着するのを防ぐこともできます。

浴室乾燥のメリット

浴室内にはカビ・雑菌にとって繁殖に最適な3つの条件「湿度70%以上」「温度20℃~30℃」「皮脂や石けんカスなどの栄養分」がすべて揃っていますが、言い換えると3つの条件のうち1つでも条件がそろわなければカビ・雑菌の繁殖を抑えることができることになります。

浴室内の主なカビ・雑菌対策として 浴室内の壁や床に水をかけて室内温度を下げる、カビ・雑菌の栄養分となる汚れを隅々まで残さず洗い落とすなどが挙げられますが、どの方法も時間と労力がかかり効率的ではありません。

また、浴室内の換気扇を回して浴室内に貯まった湿気を排気する方法もあります。

しかし、浴室内に設置されている一般的な換気扇では湿気を含んだ空気をすべて室外に排出するまでに3時間以上かかるほか天井や壁の水気までは取り除くことができないため十分なカビ・雑菌対策とは言えません。

浴室暖房乾燥機の浴室乾燥機能であれば、浴室内に溜まった湿気を屋外へと排出する換気に加え温かな空気を浴室内に循環させることで天井や壁の水気も素早く乾かすことができるため短時間で効率よくカビ・雑菌対策を行うことができます。

暖房機能

冬の時期にたいへん重宝する暖房機能は、寒さが特に厳しくなる12月~2月にかけて増加するヒートショックによる健康被害を防ぐ役割があります。ヒートショックとは、急激な温度変化により血圧が急上昇・急降下することで血管の拡張・収縮に対応しきれず失神・不整脈・心筋梗塞・脳梗塞などを引き起こす健康被害になります。

なかでも寒暖差が大きくなる入浴中に発生するケースが高く、ヒートショックによる事故発生リスクを低減するためにも入浴前に浴室と脱衣所を温めておくことが大切です。

もっとも有効的なヒートショック対策として、入浴する20分前に浴室のドアを開けた状態で浴室暖房乾燥機の暖房機能をつける方法があります。

浴室内に設置した浴室暖房乾燥機の暖房機能を活用することで、わざわざ脱衣所に小型ヒーターを設置しなくても浴室と脱衣所を同時に暖めることができます。

なお、メーカーや商品・型番などによって「浴室暖房」や「予備暖房」など様々に表記されていますが浴室暖房乾燥機による暖房機能の効果はすべて同じです。

換気機能

防犯対策として浴室内に窓を設置していない住宅にお住いの場合、浴室内に湿気が溜まらないよう換気機能が備わった浴室暖房乾燥機を設置することをおすすめします。

ただし、換気機能の主な役割は湿気をたっぷり含んだ空気を室外へと排出することであり乾燥機能と比べるとカビ・雑菌の増殖や臭いの発生を抑える効果はやや劣ります。

しかしながら、時間はかかりますが入浴後3時間~6時間ほど換気を行うことで浴室全体をしっかり乾燥させることができますので空気が乾燥している冬場は乾燥機能、湿度の高い梅雨・秋雨シーズンや気温の高い夏場は乾燥機能を活用するなど季節に応じて使い分けると良いでしょう。

また、浴室暖房乾燥機の換気タイプには様々な種類があり、なかには洗面所・トイレ・廊下などの換気も同時に行うことができるタイプもあります。

どのような目的・用途で換気機能を活用したいのかによって浴室暖房乾燥機のタイプが変わってきますので、これから浴室暖房乾燥機を設置するご予定であるならば設置後に後悔しないためにも事前に設置する浴室暖房乾燥機の機能についてきちんとご家族で話し合うことがポイントです。

涼風機能

ジメッとした蒸し暑い夏場はついシャワーだけで済ませてしまうことも多いですが、湯船に浸かることで夏バテ予防、疲労回復、冷え対策、ストレス解消などに繋がります。

扇風機のような優しく爽やかな風を送ってくれる浴室暖房乾燥機の涼風機能は、入浴後の火照った身体をほどよく冷まし湯あたりやのぼせを防いでくれます。

ただし、涼風機能には浴室内の蒸し暑さを和らげる効果はありませんので長湯には十分にお気を付けください。

その他

浴室暖房乾燥機のなかには、シックハウス症候群対策に有効な24時間換気機能、ミスト上の温水を噴霧し新陳代謝の促進やリラックス効果などが得られるミストサウナ機能、肩こり解消や筋肉疲労に有効な打たせ湯機能、浴室内を浮遊しているカビや雑菌をプラズマクラスターイオンで分解・除去する防カビ機能など便利で嬉しい機能がたくさんあります。

どのような機能・性能を持つ浴室暖房乾燥機を設置すべきかご家族できちんと話し合い本当に必要な機能・性能を持っている浴室暖房乾燥機を選ぶようにしましょう。

浴室暖房乾燥機におけるメンテナンスの必要性



浴室暖房乾燥機は浴室内の天井もしくは壁に設置されていることもあり、ついお手入れを怠ってしまいがちです。

しかし、浴室暖房乾燥機には「乾燥」や「換気」といった機能が備わっていますので、浴室内の空気や湿気を吸い込む際にホコリ・ゴミ・繊維などを一緒に吸い込まれるため定期的にお手入れしないと浴室暖房乾燥機の吸込口やフィルターにどんどん汚れが溜まってしまいます。

浴室暖房乾燥機の吸込口やフィルターに汚れが付着したまま放っておくと風量・排気能力が低下し乾燥・暖房・換気性能を十分に発揮することができなくなるだけではなく、カビ・雑菌の増殖、ニオイの発生、光熱費の負担増加、人体への悪影響などを招く原因となります。

浴室暖房乾燥機の機能・性能を効率的かつ正常に保ち快適な浴室ライフを満喫するためにも定期的なお手入れを忘れずに行いましょう。

頻度浴室暖房乾燥機の基本的なお手入れ方法

使用頻度によって異なりますが、浴室暖房乾燥機のお手入れ頻度は外側のパネルは1週間に1度、内側のフィルターは1ヶ月に1度を目安に行いましょう。

比較的軽度の汚れであれば、フィルターに付着したゴミやホコリをブラシや掃除機で取り除き、40℃前後のぬるま湯に浸して固く絞った柔らかな布で外側のパネルと浴室暖房乾燥機のリモコンに付着した汚れをサッと拭き取ってください。

汚れが目立つ場合は お風呂掃除専用の中性洗剤を薄めた40℃前後のぬるま湯に浸し柔らかい布もしくはスポンジなどで優しく汚れを洗い落としてください。

2室換気タイプ・3室換気タイプの浴室暖房乾燥機を設置している場合、浴室内だけではなくトイレ・洗面所・廊下などに設置されている副吸込口のお手入れも忘れずにお手入れしましょう。

お手入れ時の注意点

浴室暖房乾燥機 内部のフィルターをお手入れする際は、事故・ケガ・故障を防ぐため必ず浴室暖房乾燥機の運転スイッチとブレーカーを落としてからお掃除を始めてください。

フィルターの外し方やお手入れ方法はメーカーや機種によって異なりますので取扱説明書または各メーカーの公式ホームページを参考に説明に沿った方法でフィルターを外しましょう。

フィルターをお風呂掃除専用の中性洗剤を薄めたぬるま湯に浸して洗った場合、しっかりと乾かしてから取り付けてください。フィルターが濡れている状態で浴室暖房乾燥機に取り付けてしまうと機器の故障や機能の低下を招く原因となります。

浴室暖房乾燥機に求められる機能・性能はご家庭ごとに違います。



さいたま市では子育て世帯や共働き世帯を中心に浴室暖房乾燥機の導入を希望・検討される世帯が増えています。

四季彩ホームではお客様の家族構成やライフスタイル、浴室暖房乾燥機の主な使用方法などに応じて「乾燥機能」と「暖房機能」に加え様々な機能が標準搭載された浴室暖房乾燥機をご提案させていただいております。

浴室暖房乾燥機本体の交換であれば10万円~施工が可能でございます。

しかし、新規設置の場合 浴室内に換気扇が設置されていれば基本的に浴室暖房乾燥機を後付けすることは可能です。

一般的に浴室暖房乾燥機の新規設置にかかる費用相場は6万円~10万円ほどですが、浴室内の構造などによっては追加工事が必要なケースがありますので予算としては15万円~と考えておくと良いでしょう。

なかには浴室暖房乾燥機の後付け工事が不可能なケースもございます。

浴室暖房乾燥機の設置・交換・お手入れに関するお悩みや浴室暖房乾燥機の導入と併せてシステムバスへの交換リフォームを実施する際のご相談は、ぜひ四季彩ホームにお任せください。

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