住宅の豆知識

2021年創設予定「テレワーク改修」に伴うリフォーム補助制度

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2019年12月末、中国・武漢市にて発生した新型コロナウイルスによる感染拡大により埼玉県内にてテレワーク・リモートワークを導入する企業が増加しています。2020年6月に埼玉県内の企業を対象に実施された「テレワーク導入状況の調査」では38.6%の企業がテレワーク制度を導入していることが明らかとなりました。

とくに2020年1月以降にテレワークの導入を決めた企業のうち、じつに80%以上が新型コロナウイルスの感染拡大がきっかけであるとしており、今後の感染状況によってはますますテレワークやリモートワークを導入する企業が増えていく可能性があります。

しかし、在宅勤務によるテレワークやリモートワークを導入したことで雇用者側から様々な悩みや不満の声が上がっており、自宅にテレワーク専用のお部屋が欲しいとお考えのご家族もたくさんいます。

在宅勤務によるテレワークやリモートワークの悩み



テレワークとは、情報通信技術「ICT」を活用することで時間や場所にとらわれない柔軟な働き方のことであり、働く場所によって在宅勤務・モバイルワーク・サテライトオフィス勤務の3つに分けられます。

新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけにテレワークを導入した企業では、ワーク・ライフ・バランスの実現、業務の効率化、生産性の向上、予期せぬ災害発生時の事業継続性を確保、企業変革促進、環境への負担軽減などが可能となり企業側と雇用者側双方に大きなメリットをもたらしました。

しかし、日本では自宅からインターネット、電話、ファックスなどを利用して勤務先と連絡を取り合う在宅勤務が主流であるため、雇用者側にとっては通勤・移動時間の短縮や通勤に伴う肉体的・精神的な負担が軽減されるというメリットはありますが、その一方で「家族や近隣の音が気になり業務に集中できない」「オン・オフの切り替えが難しい」「WEB会議などで部屋の中を見られることに抵抗がある」といった労働環境に対する悩みや不満も多く挙がっています。

国土交通省は在宅勤務によるテレワーク・リモートワークに対して雇用者が抱く悩みや不満を解決することを目的とする新たなリフォーム補助制度「テレワーク改修」の創設を検討していることを明らかにしました。

新たなリフォーム補助金制度「テレワーク改修」について



2020年10月、国土交通省は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い多くの企業等で急速にテレワーク・リモートワーク導入意識が高まっていることを受け、今後の感染拡大防止や働き方の多様化などに応えるべく2021年より在宅勤務向けに住宅リフォームを実施するご家族を対象に新たな補助金制度「テレワーク改修」を創設することを検討しています。

テレワーク改修は個人住宅向けのリフォーム補助金となる予定であり、既に国土交通省は2021年度予算の概算要求にテレワーク改修を関連経費として計上しています。

なお、新たに創設される在宅勤務向けのリフォーム補助金制度「テレワーク改修」は2014年2月に成立した「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の一環として組み込まれることになっています。

そのため、テレワーク改修による補助を受けるには長期優良住宅化リフォーム推進事業の審査機関の審査を受ける必要があります。

なお、テレワーク改修による補助金制度は2021年より開始される新しいリフォーム補助金制度になりますので2020年11月時点では具体的な補助金のリフォーム条件等がまだ発表されておらず、適用可能なリフォーム工事の種別が明らかとなっていません。

これから在宅勤務向けにテレワークやリモートワーク専用の住宅リフォームを行うご予定のご家族は今後の国土交通省の動向を注視しましょう。

テレワーク改修の概要

 補助対象となる住宅

一戸建て住宅とアパート・マンションなどの共同住宅が対象となります。

 主な事業要件

国土交通省は長期優良住宅化リフォーム推進事業の対象に在宅勤務向けリフォーム工事を加えることを目指していますので、主な事業要件は長期優良住宅化リフォーム推進事業と同じである可能性があります。

 補助対象費用

在宅勤務によるテレワーク・リモートワークの作業効率と生産性の向上を目的とするリフォーム工事を補助対象とする方向で進められており、在宅勤務専用スペースを確保するための増改築、防音対策、間仕切の設置などを念頭に置かれています。

 補助率・補助上限金額

・補助率   :補助対象リフォーム費用の1/3

・補助上限金額:100万円

快適なテレワーク環境を整えるリフォーム事例



新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、多くの企業や学校では在宅勤務や在宅学習によるテレワーク・リモートワークの導入が積極的に行われています。

テレワーク・リモートワークの導入は雇用者側にとってワーク・ライフ・バランスの実現、業務の効率化・生産性の向上、通勤・移動による肉体面・精神面への負担軽減などに繋がる大きなメリットがあります。

しかし、いざテレワーク・リモートワークを実践してみると自宅で仕事や勉強をする環境が整っていないことに気付き、勤務先や学校で仕事・勉強に取り組んでいるときよりも不便に感じているご家族も少なくありません。

四季彩ホームでは、快適なテレワーク・リモートワーク環境を整えるため自宅に勤務先や学校に近しいワークスペースを確保するリフォーム工事をご提案させていただいております。

家族の気配や生活音などが気になる

ご自宅でテレワーク・リモートワークによる在宅勤務に取り組んでいるご家族にとって、家族の話し声や生活音、同居人のWEB会議の音声などは非常に気になるものです。

何が気になり仕事や勉強に集中できないのか、よく考えたうえで適切なテレワーク改修リフォームを行いましょう。

 家族の視線や気配が気になる

家族の視線や気配が気になるのであれば、間仕切りを設置すると良いでしょう。

間仕切りを設置することで家族と過ごす「プライベートな空間」と集中して仕事や勉強に取り組む「ビジネス空間」とをきっちり分けることができます。

また、間仕切りを設置することでエアコンの効率化、防音・遮光対策、ペットなどの侵入防止、WEB会議中に室内の映り込みを防ぐなども同時に行うことができ、光熱費の節約、プライバシーの保護、暮らしの安全性を向上させることにも繋がります。

間仕切りには壁、ドア/ガラス戸、パーテーション/パネル、ロールスクリーンなど様々な種類があります。

間仕切りの種類やグレードによってリフォーム費用やメリット・デメリットが異なりますので、よくご家族と相談したうえでどの間仕切りを設置するのかを決めると良いでしょう。

 日常生活で生じる音が気になる

家族の話し声や生活音などが気になる場合、目的に応じて防音性・遮音性のある素材を取り入れたリフォーム工事がおすすめです。

家族の話し声や生活音が気になるのであれば、内部に防音材や遮音材が入った石膏ボードを間仕切りとして設置します。

移動時に生じる音が気になるのであれば、畳・コルク・防音フローリングなど吸音性や防音性に優れた床材を選びます。

外部の音が気になるのであれば、換気・採光対策に防音性をプラスした外窓・内窓のリフォームを実施するなど、どのような音が気になり仕事や勉強に集中できないのかによってリフォーム箇所を絞り、適切な防音・遮音対策を行うと良いでしょう。

オン・オフの切り替えが難しい

テレワークやリモートワークなどの在宅勤務により、これまで以上に自宅で過ごすことが多くなったことで仕事・勉強の切り上げや休憩するタイミングなどが図りにくくなり、過重労働や気持ちの切り替えがスムーズにできずストレスが溜まりやすくなったとお困りのご家族も多いのではないでしょうか。

生活空間と仕事・勉強空間を切り分ける方法として「間仕切りの設置」「新たに専用の部屋を増設する」2つのリフォーム案があります。

どちらも立体的に生活空間と仕事・勉強空間を区切ることができるため、オン・オフの切り替えがしやすくなり過重労働や気持ちの切り替えをスムーズに行うことが可能となります。

しかし、間仕切りを設置して生活空間と仕事・勉強空間を分けた場合、間仕切りの種類やグレードによっては家族の話し声や気配が気になり集中できないこともあります。

とくに小さなお子さまやペットの居るご家庭では間仕切りを設置してもお構いなしに仕事・勉強空間に入り込んでしまいますので、新たにテレワーク専用の部屋を増設するよりもオン・オフの切り替えが難しくなる点に注意しましょう。

コンセント不足などテレワーク向けのインフラが不十分

日本のテレワークは「在宅勤務」が主流であることから自宅と勤務先・学校を繋いで仕事や勉強をすることになります。

在宅勤務を実施する際、パソコン、スマートフォン、プリンター、ファックス、電話、スタンド照明、LAN、冷暖房器具などの家電製品を必要に応じて用意する必要があります。

快適なテレワーク・リモートワーク環境を整えたいとお考えであるならば、不足しがちなコンセントの数を増やすリフォーム工事を行うと良いでしょう。

コンセントの追加リフォームにかかる費用相場は一般的なコンセントの増設であれば1箇所あたり5,000円~20,000円ほどですが、ワークスペースにエアコンを設置する際はエアコン専用の電源が必要となります。

エアコン用の電源を設置する場合は1箇所あたり13,000円~30,000円ほどになります。

在宅勤務に切り替えたことで度々ブレーカーが落ちるなどのトラブルが発生している場合、電気の容量変更工事が必要になる可能性があります。

電気の容量変更工事は基本的に無料ではありますが引込線の交換まで行う場合は10万円~20万円ほどかかります。

新たなリフォーム補助金を利用してテレワーク環境を整えましょう。



国土交通省は2021年より新たに在宅勤務向けのリフォーム補助金「テレワーク改修」の創設を予定しています。

現時点ではテレワーク改修によるリフォーム補助金の申請条件等が未だ発表されておらず、補助金が適用されるリフォーム工事の種別は分かりかねてしまいますが、テレワーク・リモートワークの悩みであるオン・オフの切り替えが難しい、集中力・生産性の低下対策であればリフォーム補助金の申請条件を満たすことができる可能性が高いとされています。

四季彩ホームは防音・遮音対策や間仕切りの変更などの内装工事を得意としておりますので、使われていないお部屋をテレワーク専用のお部屋にリフォームしたい、リビングの一角に在宅勤務スペースを確保したいなどのリフォーム工事をお考えのご家族は是非お気軽に四季彩ホームまでご相談ください。

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