住宅の豆知識

外壁塗装工事に決まった相場が無い理由とは?

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近年、埼玉県では異常気象の影響による住宅トラブルが増加傾向にあります。

1年を通して穏やかで住み心地の良いまちとして知られるさいたま市も例外ではなく、屋根・外壁・雨どいなどの付帯部の破損や劣化による住宅トラブルが増えています。

こうした異常気象の影響による住宅トラブルから大切な家族とお家を守るためにも定期的に屋根・外壁・付帯部の点検やメンテナンスを行う必要があります。

現在さいたま市における屋根・外壁塗装工事の費用相場は100万円~150万円と言われていますが、実際に複数の外壁塗装業者に相見積もりを出してもらうと費用相場よりも安かったり高かったりと塗装業者によって費用に大きなばらつきがあることが分かります。

なぜ塗装業者ごとに塗装工事費用にばらつきがあるのでしょうか。

ここでは、なぜ外壁塗装工事には決まった相場がないのか、適正な価格で外壁塗装工事を行うためのポイントをご紹介します。

塗装業者ごとに相場が異なる理由



屋根・外壁塗装工事にかかる費用が塗装業者ごとにばらつきがある主な理由として、

  • 塗料など塗装工事に必要な材料の価格
  • 塗装工事に係わる人件費や手間代
  • 業者による費用の違い

などが挙げられます。

塗装工事に必要となる材料の価格

外壁塗装工事にかかる費用のおよそ20%を占めている材料費には、

  • 施工箇所の施工ミスや屋外設備などの保護を目的とする養生部材
  • 外壁塗装の耐久性に大きな影響を与える下塗り塗料
  • 塗装工事の仕上げに使用される上塗り塗料
  • 劣化箇所の補修や塗料の密着度を上げる下処理用の部材

などが含まれています。

外壁塗装工事では多くの場合、施主様ごとに塗料など塗装工事に必要な材料の仕入れ価格に大きな違いはありません。

しかし、塗装工事をご希望される外壁が塗装だけでは補修することが難しい場合やご家族が選ばれた塗料の種類などにより外壁塗装工事に必要となる材料費が高くなる場合があります。

  • 〖外壁塗装費用が高額になるケース①〗塗装だけでは外壁の補修が難しい

経年劣化や自然災害などによって塗装工事だけでは外壁の補修が難しい場合、外壁の交換リフォームを行う必要があります。

とくに現在さいたま市にて主流となっている外壁材「サイディングボード」は定期的にメンテナンスを行わないと塗装工事では修復ができないほど劣化してしまう場合があります。

サイディングボードの一部だけに劣化症状が見られる場合は部分的な張り替え工事で対処することが可能です。

しかし、部分的な張り替え工事を行うには同じ種類のサイディングボードを使用する必要があり、メーカー取扱終了または生産終了である場合 外壁を全面張り替えなければなりません。

サイディングボードの全面張り替え費用は一般的な30坪ほどの戸建て住宅であれば150万円~250万円ほどで行うことができますが、新たに張り替えるサイディングボードの種類によって費用が大きく変わってきます。

基本的にサイディングボードは外壁の劣化具合によって塗装、重ね張り、張り替えいずれかの方法で補修を行います。

比較的軽度の劣化であれば外壁塗装を行うことで対処することが可能ですが、悪質な事業者の場合はサイディングボードの劣化具合問わず高額な張り替えを勧めてきます。

外壁材がサイディングボードの住宅にお住いのご家族は、無駄な出費を抑えるためにもきちんと外壁の劣化具合を調べてもらい本当にサイディングボードの張り替えが必要なのかを確認してもらいましょう。

  • 〖外壁塗装費用が高額になるケース②〗塗装時に使用する下塗り塗料の種類

屋根・外壁塗装工事に使用される塗料には大きく分けて外壁塗装の耐久性を高める下塗り塗料と塗装工事の仕上げに使用される上塗り塗料の2種類あります。

現在外壁塗装工事に使用されている主な下塗り塗料は

  • シーラー
  • フィラー
  • プライマー
  • サーフェイサー

この4種類に分けられます。

さいたま市にて主流となっている外壁材 窯業サイディングボードと相性が良いとされているのが「シーラー」です。

シーラーは上塗り塗料との密着性が高く、下地に吸い込まれてしまうのを防いでムラの発生を防ぐことができます。

一方、近年需要が高まっているガルバリウム鋼板など金属製の外壁材には下塗り塗料に「プライマー」を使用するのが一般的となっています。

プライマーとシーラーは性能自体に大きな違いはありませんが、プライマーは鉄部にも使用することができるため錆びによる劣化を防ぐ目的で使用されるケースが多い傾向にあります。

なお、一般的に下塗り塗料は1㎡あたり平均700円~1,000円が費用相場となっていますが、下塗り塗料の種類(グレード) や塗装面積などによって費用が大きく変わってきます。

  • 〖外壁塗装費用が高額になるケース③〗塗装工事の仕上げに使用する上塗り塗料の種類

外壁塗装工事の仕上げに使用される上塗り塗料は、下塗り材の色を消して上塗り材の密着性をさらに高める中塗り時にも使用されるため下塗り塗料よりも使用量が多くなります。

現在さいたま市では上塗り塗料として、

  • シリコン塗料
  • ラジカル制御塗料
  • フッ素塗料

など、耐久性や機能・性能に優れた上塗り塗料を使用した外壁塗装をご希望されるご家族が増えています。

しかし、シリコン塗料は1㎡あたり2,000円~3,000円と比較的お手頃な価格となっていますが、ラジカル制御塗料の場合1㎡あたり2,500円~4,500円、フッ素塗料の場合1㎡あたり4,100円~6,300円と施工費用がやや高めとなっています。

四季彩ホームでは価格と機能・性能のバランスが良いシリコン塗料をおすすめしておりますが、劣化因子の発生を抑えて外壁を長持ちさせたいとお考えであるならばラジカル制御塗料、耐久性が高く機能・性能に優れた塗料で外壁塗装工事を行いたい場合はフッ素塗料を選ぶと良いでしょう。

なお、塗装業者の手抜き工事対策として中塗りと上塗り時に使用する塗料の色を変えるご家族もおられますが、余計な費用がかかってしまうだけではなく 上塗り材が剥がれた際に中塗り材の色が見えてしまい外観がみすぼらしくなる、塗料の耐久性が落ちてしまう可能性があります。

外壁塗装工事は決してお安い買い物ではございませんので、中塗りと上塗りで塗料の色を変えなくても信頼できる塗装業者に外壁塗装工事を依頼することをおすすめします。

外壁塗装工事に係わる職人の人件費や手間代

外壁塗装工事を行う場合、基本的に塗料などの材料の仕入れ価格はどのご家庭もほとんど変わりません。

外壁塗装工事にかかる費用の内訳は「材料費」「足場費用」「人件費 / 手間代」「その他 運営費」この4つに分けられます。

なかでも外壁塗装工事費用に占める人件費 / 手間代の割合は材料費や足場費用よりも高くさいたま市にある一部の塗装業者では大切な外壁塗装工事の下準備にかける時間の短縮や塗装工事にあたる職人の人数を減らすことで人件費や手間代を抑えて安さをうりにしているケースもあります。

しかし、このようなかたちで人件費や手間代を削減してしまうと塗装ムラや塗装の剥がれといった思わぬトラブルが発生する可能性が高くなります。

また、人件費を抑えようと派遣作業員やアルバイトに外壁塗装工事を任せている業者もありますが、

  • 仕上げの丁寧さに欠ける
  • 補修が必要な箇所を見逃す
  • 目につきにくい箇所の塗装を忘れる
  • 塗りムラが起こりやすい
  • 塗料の機能・性能を十分に発揮することができない
  • 追加の修繕費が発生する可能性がある

など熟練の職人ではまずあり得ないトラブルに見舞われるケースが高くなります。

塗料の耐久性や機能・性能を最大限引き出すためには手間のかかる下準備や外壁材ごとに適した塗り方で丁寧に仕上げていくことが重要になります。

業者ごとに外壁塗装工事にかかる費用が違う

現在さいたま市内には170社を超える塗装業者があります。

しかし、塗装工事を請負っている業者ごとに得意・不得意な工事が異なりすべての塗装業者が外壁塗装工事を得意としているわけではありません。

たとえば大手ハウスメーカーや工務店に外壁塗装工事を依頼した場合、実際に外壁塗装工事を行うのは下請けの業者であることが多く仕上がりにばらつきが生じる可能性が高くなります。

また施主様ご家族より請負った塗装工事を下請けの業者に流すことで発生する中間マージンにより中間手数料が費用にプラスされることになりますので外壁塗装工事の費用相場よりも1.4倍ほど高くなります。

とくに外壁塗装工事を行うまでに複数の会社があいだに入っている場合は1.4倍では済まないほど施工費用が高くなりますのでご注意ください。

一方、地元の塗装業者に外壁塗装工事を依頼した場合、見積もりから施工完了まで一貫して塗装工事を請負うことになりますので中間手数料が発生せず、価格と施工品質のバランスが良い外壁塗装工事を依頼することができます。

中間マージンが発生しているかどうかを確認するのは非常に難しいですが、同じ条件の見積もり書を作成し複数の塗装業者から相見積もりを取ることである程度予測することが可能です。

現在お住いの住宅の状態による相場の違い



さいたま市は1年を通して比較的穏やかで住み心地の良いまちとして知られていますが、既存住宅の築年数、住宅の形状・立地条件、劣化具合、使用されている建材などによって屋根・外壁塗装工事にかかる費用相場が大きく変わります。

築年数による費用相場の違い

建物は10年間のあいだに必ず一定の劣化が発生するため、築年数8年未満の住宅と築年数10年以上の住宅では建物の劣化具合が大きく異なります。

屋根・外壁塗装は塗料の種類に応じて異なりますが平均10年前後となります。

築年数8年未満の住宅であれば比較的劣化具合も軽度である場合が高いため外壁塗装にかかる費用もお手頃な価格となります。

しかし、これまで1度も屋根・外壁のメンテナンスを行った経験のない築年数10年以上の住宅になると劣化の症状が屋根・外壁全体に現れ補修箇所も広範囲となる可能性が高く、さらにカビ・コケの発生や住宅内部への雨水の侵入などが見られる場合は大規模な修繕が必要となる場合があります。

なお、築年数10年以上の住宅であっても定期的に屋根・外壁のメンテナンスを行っている場合は大規模な修復・修繕などを行う必要がない可能性が高く、築年数8年未満の住宅と同等に近い金額で屋根・外壁塗装工事を行うことができます。

住宅の形状と立地条件による費用相場の違い

外壁塗装工事の費用相場は住宅の形状や立地条件などによっても大きく変わります。

現在お住いの住宅が建売住宅の場合、一見お隣さんと同じ坪数で同じデザインの住宅のように見えますが実際には1軒1軒少しずつ形状が違うことも多く、たとえ同じ住宅に見えたとしても住宅の縦・横の長さ、凹凸の有無、屋根の設置方法などが微妙に違うため塗装する面積が変わり施主様ご家族とお隣さんとでは外壁塗装工事にかかる費用が大きく異なります。

また、さいたま市は冬でも晴れの日が多く1年を通して比較的降水量の少ないまちではありますが、お住いの住宅の立地条件によっては外壁塗装工事にかかる費用が高くなる場合があります。

とくに前後左右をご近所さんのお家で囲まれており日当たりが悪い住宅では外壁にカビやコケなどが発生しやすい傾向にあります。

一方、道路に面した日当たりの良い住宅では紫外線の影響を受けやすく、つねに自動車やバイクの排気ガスなどにさらされることになるため外壁が劣化しやすく汚れが目立ちやすい傾向にあります。

ほかにもお隣さんの家とのあいだにある隙間が狭すぎるなどの理由から外壁塗装工事の費用相場が高くなるケースもあります。

外壁塗装工事をお考えのご家族は、現在お住いの住宅がどのような形状で立地条件はどうなのか住宅の購入や引渡し時に受け取った書類で確認しておくと良いでしょう。

外壁の劣化具合による費用相場の違い

降水量や降雪量が多い、日照時間が長い、交通量が多い、台風・竜巻などが多い、河川や森林が近いなど周囲の環境によって住宅の劣化具合は大きく変わります。

地球温暖化などの影響により集中豪雨や大雪などの異常気象による住家トラブルが増加傾向にあるさいたま市では、大切な家族とお家を守るため屋根・外壁塗装工事をご希望される世帯が増えています。

屋根・外壁の劣化具合が比較的軽微であれば通常の塗装工事を行うことで補修することが可能ですが、塗膜剥がれ・浮き、チョーキング現象、ひび割れなど重度の劣化が見られる場合は塗装前に外壁の修繕が行われるため通常の塗装工事よりも工期と費用がかかります。

屋根・外壁の劣化具合は築年数だけではなく住宅をとりまく周囲の環境によっても変わってきますので、こまめに住宅外観をチェックし気になる箇所を見つけたら信頼できる塗装業者に劣化の具合を確認してもらいましょう。

現在使用中の建材による費用相場の違い

“お家の顔”とも呼ばれている外壁に強いこだわりを持っているご家族もたくさんいます。

さいたま市では外壁材として豊富なデザインとコストパフォーマンスの良さが魅力的な窯業系サイディングやお手頃なお値段と自由度の高いデザイン性が人気のモルタルを選ぶご家族が多いですが、どちらの外壁材にもメリット・デメリットはあります。

たとえば、圧倒的なシェアを誇っている窯業系サイディングは、豊富なデザインとカラーバリエーションに加え施工性の高さ、耐火性、遮音性、耐震性に優れた外壁材ですが、その一方で防水性能が乏しく定期的なシーリングのメンテナンスが必須というデメリットがあります。

また、古くから日本家屋に採用されてきたモルタルは、つなぎ目の無い美しく温かみのある仕上がりと耐震性、耐火性、耐久性に優れた外壁材として人気がありますが、防水性能が低く経年劣化によりひび割れが起こりやすいというデメリットがあります。

建材ごとに劣化の修復・修繕方法、塗料の種類、塗り方などに違いがあり、こうした要素が施工費用に大きく係わってくるためご家庭ごとに外壁塗装工事の費用相場に違いが生じる要因となっています。

同じ条件でも外壁塗装の相場が異なるケース



塗装業者が算出する外壁塗装工事の費用相場は外壁の塗装面積によっても大きく変動します。

外壁の塗装面積の算出方法は塗装業者ごとに異なりますが、

  • メジャーなどを使い実際に住宅の面積を測る
  • 図面から算出する
  • 延べ床面積から面積を割り出す

これら3つの計算方法を用いて塗装面積を出すのが基本となります。

さいたま市では多くの塗装業者が現地調査を兼ねてメジャーなどを使って実際に塗装面積を計測後、図面に記載された寸法から外壁面積と照らし合わせて塗装する外壁面積を算出する方法を用いています。

しかし、築年数の古い住宅や比較的新しい住宅の場合、実際に計測した数字と図面上の数字にズレが生じているケースも少なくありません。

一方、延べ床面積から外壁面積を割り出す場合、住宅のデザインや高さは住宅ごとに違うため延べ床面積から外壁面積を算出するには正確性に欠けてしまいます。

また塗装業者によって外壁面積から窓の面積を抜いていなかったり、雨どいなどの付帯部を外壁面積に含めたりしている場合があります。

とくに付帯部は非常にパーツが多いため塗装業者によって「塗る」か「塗らない」かの考え方に違いがあります。

外壁塗装工事を行う際は、塗装面積の算出方法に加えどこまで塗装工事を行うのかをきちんと確認しておくことが大切です。

外壁塗装ではご家族全員が納得できるまできちんと話し合うことが大切です。



住宅における外壁の主な役割はご家族の生活空間を紫外線や風雨などの厳しい自然環境から守ることです。

しかし、昨今の異常気象の影響によりさいたま市では外壁の劣化・破損による住宅トラブルが増加傾向にあります。

四季彩ホームでは平屋であれば足場を組む必要がないので30万円~で外壁塗装工事が可能ですが、30坪ほどの一般的な2階建て住宅であれば足場代を含めて80万円~、3階建て住宅ならば110万円~で外壁塗装工事を行うことができます。

なお、外壁塗装と併せて屋根の塗装工事をご希望される場合はプラス20万円ほどで施工が可能ですし、自然災害による破損等が見られる際には施主様が加入されている火災保険を利用してお得に屋根・外壁塗装工事を行うサポートもしております。

また、四季彩ホームには熟練の専属塗装職人が多数在籍しております。

外壁塗装工事に関するお悩みやご相談等ございましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。

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