住宅の豆知識

屋根・外壁材として注目の外装建材 ガルバリウム鋼板とは。

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昨今さいたま市では、地球温暖化などの影響によりゲリラ豪雨、大雪、突風などの異常気象が頻発しており自然災害による住家被害が増加しています。

とくに1年を通して紫外線や風雨などの厳しい自然環境にさらされている屋根・外壁などの外装建材は、お家のなかでも劣化や破損が起こりやすく、そこから雨水が侵入することで雨漏り、構造躯体の腐食、基礎の劣化、カビ・ダニ・シロアリの発生といった深刻な住家トラブルを招く原因となります。

こうした異常気象の影響によって生じる住家トラブルから大切な家族とお家を守るため、さいたま市では耐久性に優れた金属系の外装建材「ガルバリウム鋼板」を屋根材や外壁材として選ばれるご家族が増えています。

ガルバリウム鋼板とは



ガルバリウム鋼板とは1972年、アメリカ・ベスレヘムスチール社によって開発されたメッキ鋼板です。

日本国内ではJFE、日本製鉄、神戸製鋼、淀川製鋼所などの大手製鋼会社のみで製造されており、完成した国産のガルバリウム鋼板はロール状に巻かれた状態で各建材メーカーへと出荷されます。

ガルバリウム鋼板は、アルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%の割合で組成されたメッキを鉄板の表面に吹き付けることでアルミニウムが持つ耐熱性、耐食性、加工性、熱反射性と亜鉛の犠牲防食作用、自己修復作用をバランス良く併せ持つ長期耐久性に優れた鋼板であるため、住宅の屋根材や外壁材だけではなく、冷蔵庫やエアコンなどの家電製品、自動車、造船、高速道路の防音壁など日常のあらゆる場所にて用いられています。

さいたま市では、ガルバリウム鋼板のことを「ガルバニューム」「ガルバ」「GL」などと呼ぶ業者も多々いますが、呼び方が違うだけでガルバリウム鋼板の機能や性能に違いはありません。

しかし、ガルバリウム鋼板の加工・塗装を手掛けるメーカーによって機能・性能、デザイン性、厚み、保証期間などに違いがあります。

これから屋根・外壁・付帯部などの外装建材をガルバリウム鋼板にリフォームしようとお考えのご家族は、メーカーや製品ごとに異なるガルバリウム鋼板の特徴を知り目的や用途に応じて鋼材を選ぶのがポイントです。

代表的なガルバリウム鋼板メーカー

アイジー工業

金属製の外装建材を専門とする日本を代表するガルバリウム鋼板メーカーのひとつです。

金属板と断熱材をひとつにしたアイジー工業独自のサンドイッチ構造によって優れた軽量性と断熱性を実現した外壁材 IG Siding (アイジーサイディング)は、機能性とデザイン性に優れた金属サイディングとして知られています。

また、木造住宅向けの金属製屋根材 IG Roof (アイジールーフ)もアイジーサイディングと同じく金属板と断熱材を一体化させることで優れた耐久性と快適性を併せ持っています。

  • アイジーサイディング

アイジーサイディングの表面材に使用されているガルバリウム鋼板は、金属の質感を活かしたカラーバリエーションが豊富なインダストリアルなシンプルモダンシリーズ、石・タイル・木目などの自然素材の質感を表現したナチュラルシリーズ、昔ながらの素朴なデザインのベーシックシリーズの3種類あり、お家のスタイルやイメージに合わせて選ぶことができます。

断熱材には日射による熱を伝えにくい断熱材・ポリイソシアヌレートフォーム、裏面材には断熱材からの熱を伝えにくい特殊な紙・アルミライナーを採用することで高断熱を実現しています。

また、表面材のガルバリウム鋼板にはフッ素樹脂塗装が施されていますので耐候性と耐久性はもちろんのこと、色褪せにも強く長期間に渡り外観の美観性を保つことができます。

ただし、ベーシックシリーズにはフッ素樹脂塗装が施されていませんのでご注意ください。

アイジーサイディングの保証期間はシリーズによって異なりますが、赤さび・穴あき10年保証と変褐色10年保証が付いています。

  • アイジールーフ

屋根専用のアイジールーフには、従来のガルバリウム鋼板にマグネシウムをプラスすることで防さび効果が強化された超高耐久ガルバを採用することで穴あき25年保証が可能となりました。

さらに超高耐久ガルバの表面には遮熱性フッ素樹脂塗装が施されていますので、台風による塩害でガルバリウム鋼板が錆びてしまうのを防ぐことができます。

また、アイジールーフの断熱材と裏面材にはアイジーサイディングと同じく熱を伝えにくいポリイソシアヌレートフォームとアルミライナー紙が使用されており、夏は涼しく冬は暖かな住み心地の良い快適な室内空間を実現できます。

アイジールーフにはフッ素と3コートの塗膜構成により優れた耐久性と色褪せ防止効果を持つスーパーガルテクトフッ素、特殊なちぢみ塗装によりデザイン性に優れたスーパーガルテクト、扱いやすいコンパクトサイズのスーパーガルテクトCの3タイプあります。

タイプに応じて機能性、デザイン性、保証期間などが異なりますので目的に合わせて選ぶと良いでしょう。

ニチハ株式会社

多彩なデザインと豊富なグレードが揃っているニチハ株式会社の金属製外装建材は、製品に使用されているガルバリウム鋼板と断熱材によってデザイン性、機能性、価格に違いがあります。

ニチハ株式会社が手掛けるガルバリウム鋼板を使用した外壁材・センターサイディングは、軽量で耐久性や断熱性に優れているのはもちろんのこと、ニチハ独自の形成技術によって表現される多彩なデザイン性により外観の美観性を向上させることができます。

また、和風・洋風どちらの住宅スタイルにも調和する金属製屋根材 センタールーフは製品に使用されているガルバリウム鋼板と断熱材の暑さによって4タイプに分けられ、それぞれデザイン性、機能性、保証期間などに違いがあります。

  • センターサイディング

ニチハ株式会社が手掛けるセンターサイディングは、表面材と裏面材のあいだに断熱材を挟み込んだ一体成型タイプの高性能外壁材です。

表面材に塗装高耐食GLめっき鋼板を採用することでアルミニウムが持つ不動態保護作用と亜鉛の犠牲防食作用を最大限に発揮することができる仕組みとなっています。

塗装高耐食GLめっき鋼板は一般的なガルバリウム鋼板と比べ耐食性が大幅に向上しており、耐久年数も3倍~6倍ほど長くなります。

裏面材には外壁材の強度を高めつつ輻射熱による室内温度の上昇を抑えるアルミラミネート加工紙、芯材には断熱性と遮音性に優れた硬質ウレタンフォームまたはイソシアヌレートフォームを断熱材として使用しています。

センターサイディングには、金属特有の質感やライン柄を活かした厚さ18mmのプレミアムシリーズ、鋼板表面に施したツートーン塗装によりナチュラルな素材感を表現したプレミアムSPシリーズ、表面にスリートーン塗装を施したt-colorシリーズ、フルカラーインクジェット塗装により独特な風合いを再現した高性能外壁材iシリーズなど全8種類あります。

お家のスタイルやイメージ、外壁材に求める機能・性能などに応じて目的に合った外壁材を選びましょう。

  • センタールーフ

ニチハ株式会社では高性能なガルバリウム鋼板を使用したセンタールーフ「超高耐久 横暖ルーフ」を製造しています。

超高耐久 横断ルーフとは表面材に遮熱機能をプラスした塗装高耐食GLめっき鋼板、断熱材に硬質ウレタンフォームを使用した一体成型の金属製屋根材になります。

軽量で地震に強く、高い断熱性と遮音性により住宅の省エネ化と優れた防音性を期待することができます。

ほかにも、準防火地域・法22条指定区域における飛び火性能をクリア、ニチハ独自形状により降水量230mm/h 、風速30m/sでも漏水しない高い防水性も実現しています。

センターフールには、横暖シリーズで最もお手頃な価格の横暖ルーフS、ジョイント部分の気密性を高めることで断熱性能が向上した横暖ルーフαS、フッ素塗料を施すことで耐久性を向上させた横暖ルーフ プレミアムS、優れた気密性・断熱性・耐久性を誇る横暖シリーズ最上位モデル 横暖ルーフα プレミアムSの4種類あります。

横暖ルーフは4種類すべてに耐久性・断熱性・遮音性・耐候性が標準化されていますが、グレードが上がることで屋根材の機能性が向上していくかたちとなっています。

また、屋根材のグレードによって保証期間が変わってきますので屋根材の寿命やメンテナンス頻度などご家族が求める目的に応じて屋根材を選択しましょう。

YKK AP

YKK APが手掛ける金属外装建材 アイアンベールは、芯材にノンフロン硬質プラスチックフォーム断熱材が使用されており、これにより住宅の高気密・高断熱化が可能となり高い省エネ効果を期待することができます。

アイアンベールの表面材に使用されているガルバリウム鋼板には酸性雨や塩害による錆びに強い高耐候塗料が採用されています。

塗料の耐久年数は20年~30年と長く、1年に数回ほど外壁材を水洗いすることで更に長持ちさせることができるため定期的な外壁の塗り替えや補修工事などを行う必要が無くお財布に優しい外壁材となっています。

アイアンベールは1m2あたり3.5kgと軽く、重ね合わせの嵌合部分には防水パッキンが使用されていますので、地震による住宅への負担を軽減、台風・大雨による漏水を防ぐことができます。

他にも防音性能や豊富な色柄、施行期間の短さなど様々なメリットがあります。

デザイン性の高いしなやかなエンボス加工が施されていますので、意匠性ある外観デザインへのリフォームをご検討しているご家族にもおすすめです。

ガルバリウム鋼板のメリット・デメリット



現在さいたま市をはじめ日本各地で屋根・外壁などの外装建材にガルバリウム鋼板が選ばれています。

その理由は、近年世界各地で頻発している地震や異常気象の影響によって生じる住家被害リスクから大切な家族とお家を守るためです。

しかし、どんなに自然災害に強い丈夫な材質であってもお住いの地域の気候や環境、メンテナンス方法などによってガルバリウム鋼板が持つ本来の機能・性能を活かしきることができないことがあります。

屋根材や外壁材をガルバリウム鋼板へとリフォームする前にきちんとガルバリウム鋼板のメリット・デメリットを知ることが大切です。

ガルバリウム鋼板のメリット

  • 錆びに強い

ガルバリウム鋼板はアルミニウムと亜鉛2種類の酸化被膜によってメッキが付けられていますので、屋根材や外壁材として使用される金属のなかで最も錆びにくく、外観の美観性を大きく損なう心配がありません。

とくに屋根や外壁と同じように1年を通して紫外線や風雨にさらされている戸外の付帯部には金属が使用されていることも多いため、錆びにくい性質を持つガルバリウム鋼板はたいへん重宝します。

しかし、ガルバリウム鋼板は「錆びにくい性質を持つ金属」であり、絶対に錆びないというわけではありません。

ガルバリウム鋼板を長持ちさせるためにも定期的に点検・メンテナンスを行うようにしましょう。

  • 長期耐久性

アルミニウムの長期耐久性と亜鉛の犠牲防食作用により外装建材に使用される金属のなかでも高い耐久性を持っています。

なかでも酸性雨への耐性は強く、トタン屋根や銅板屋根などの金属は酸性雨が谷部に溜まってしまうと穴が開いてしまうのに対し、ガルバリウム鋼板は亜鉛が持つ犠牲防食作用と自己修復作用により酸性雨によって生じる穴あきを防ぐことができます。

ガルバリウム鋼板はきちんとお手入れすることで20年~30年以上長持ちする優れた外装建材のひとつです。

大切な家族とお家を守るためにも、定期的に点検・メンテナンスを行いましょう。

  • 地震に強い

ガルバリウム鋼板は厚さ1mm~3mmほどの非常に薄い鋼板であり、1㎡あたり6kgほどと非常に軽い金属です。

屋根材や外壁材が軽いと地震が発生した際に住宅全体にかかる負担が軽減され住宅の耐震性能の評点を向上させることができます。

また、ガルバリウム鋼板を外壁材として使用することで以前よりもシンプルな構造で住宅の耐震性能を確保することも可能となります。

  • デザイン性の高さ

薄くて軽いガルバリウム鋼板は高い熱反射率と耐熱性を併せ持つ金属ですので、ほかの外装建材では真似することができないブラックやネイビーなどのダークカラーの着色が可能となります。

アルミニウムが持つ加工性によりガルバリウム鋼板ならではのデザインも豊富なので、お家のスタイルやイメージに合わせてお好みの色柄を選ぶことができます。

  • 高い耐熱性

ガルバリウム鋼板のメッキ層に含まれるアルミニウムの含有率は容積比の80%ほど、質量比はおよそ55%と高く、気温が高くなる猛暑日ではアルミメッキ鋼板に近い耐熱性を示します。

また日射熱によりガルバリウム鋼板の表面が高温になっても変色やひび割れなどの劣化症状が現れにくく、長時間350℃の熱にさらされてもほとんど変化しません。

また、優れ反射性により熱吸収率が小さく無塗装のまま屋根材に使用すると室内温度の上昇を防ぐ効果を期待することができます。

ガルバリウム鋼板のデメリット

  • 費用が高め

ガルバリウム鋼板は、ほかの素材と比べ耐用年数が長くメンテナンスの頻度が少ないためお財布に優しいイメージをお持ちのご家族も少なくありません。

しかし、ガルバリウム鋼板は非常にデリケートな金属ですので施工時には湿気を逃がす対策、断熱性能の向上、金属同士の接触を防ぐ工夫なども必要になります。

また、ガルバリウム鋼板の高い耐久性を維持するためには定期的な点検・メンテナンスも欠かせません。

屋根・外壁などの外装建材にガルバリウム鋼板を選ぶ際は、初期費用やランニングコストがかかるということを忘れてはいけません。

  • 錆びることがある

ガルバリウム鋼板は錆びにくい金属ではありますが、絶対に錆びないというわけではありません。

厚さ1mm~3mmほどの非常に薄い金属ですので、取り扱う際には十分に気を付けないと直ぐに傷が付いてしまいます。

ガルバリウム鋼板の表面にはアルミニウムや亜鉛などのメッキ加工が施されており、亜鉛が持つ自己修復作用により比較的小さな傷であれば放っておいても問題はありません。

しかし、台風や突風などで小石などが屋根や外壁に当たってガルバリウム鋼板の表面に施されているメッキが剥げてしまうと、メッキが剥がれた箇所から雨水や空気などが入り込み赤さびを発生させることがあります。

ほかにも、台風などで海から運ばれてきた塩分がガルバリウム鋼板に付着することで起こる白さび、ほかの金属の錆びがガルバリウム鋼板に移ってしまうもらい錆び、金属同士の接触によって生じる異種金属接触腐食などガルバリウム鋼板が錆びてしまう原因は日常の至るところにたくさんあります。

ガルバリウム鋼板が錆びないよう定期的に点検・メンテナンスを行うことが大切です。

  • 防音性が低い

ガルバリウム鋼板を含む金属製の屋根材・外壁材は室内に雨や風の音が響きやすいため、台風やゲリラ豪雨などの悪天候時は雨音などが気になってしまうご家族も少なくありません。

断熱材を含むガルバリウム鋼板を選ぶ、カバー工法による屋根リフォーム工事を行う、厚さ300mm以上の断熱材・セルロースファイバーを屋根と天井のあいだに入れる、ガルバリウム鋼板の裏面に金属屋根専用制振テープを張るなどガルバリウム鋼板の防音性を向上させることをおすすめします。

  • メーカー保証の条件が厳しい

優れた耐久性を持つガルバリウム鋼板を使用した屋根材や外壁材などを手掛ける建材メーカーでは、10年以上のメーカー保証を付けるのが一般的となっています。

しかし、メーカー保証の申請条件が非常に厳しく申請しても補償を受けられないケースがあります。

たとえば、台風や竜巻などによる屋根材の破損、飛来物による外壁材へのダメージ、施工業者による瑕疵が原因の住家トラブルなどメーカー保証の対象外となっています。

メーカーごとに補償内容が異なりますのでガルバリウム鋼板へのリフォームをご検討される際は、事前に補償内容をきちんと確認しましょう。

ガルバリウム鋼板を屋根材や外壁材として選ぶポイント



さいたま市では軽やかで錆びに強く、高い耐久性・耐震性などの機能性を持ち合わせた外装建材として新築・リフォーム工事の際に屋根材や外壁材としてガルバリウム鋼板を選ぶご家族が増えています。

しかし、屋根材や外壁材としてガルバリウム鋼板を選ぶ際にはいくつか注意点があります。

屋根材にガルバリウム鋼板を選ぶ際の注意点

ガルバリウム鋼板を屋根材として使用する際には、断熱性や遮音性の向上、結露の発生防止策、台風などによって内陸部まで運ばれてくる塩分によって生じる塩害対策などが必須となりますが、ほかにも2つ気を付けたいポイントがあります。

  • 施工時に発生する鉄粉の処理

ガルバリウム鋼板を屋根材として使用する場合、端部などを切断する必要があります。

ガルバリウム鋼板を切断すると鉄粉が発生するため施工業者はもらい錆びを防ぐため屋根の上に落ちた鉄粉をきちんと処理しなければなりません。

鉄粉の処理が不十分であった場合、雨水などの水分によって鉄粉が錆びはじめガルバリウム鋼板に錆びが移ってしまい劣化の原因となります。

発見が早ければ中性洗剤を使って錆びを落とすこともできますが、足場が設置されていない状態でお家の最上部にある屋根に上って鉄粉やもらい錆びが無いかをチェックすることは非常に危険です。

契約前にガルバリウム鋼板の切断時に生じた鉄粉の処理について施工業者としっかり話し合うようにしましょう。

  • 万全な風害対策が必須

台風や竜巻などが発生した際、屋根に取り付けたアンテナが倒れてしまうことがあります。

ガルバリウム鋼板は非常に繊細な金属になりますので、アンテナが倒れた衝撃で表面に傷や凹みが生じることがあります。

ガルバリウム鋼板の表面はメッキ加工が施されていますので比較的軽度のひっかき傷などであれば亜鉛の犠牲防食作用により露出部を保護して腐食を防ぐことができます。

しかし、メッキ層の奥にある内部層にまで及ぶダメージを受けてしまうと亜鉛の犠牲防食作用だけでは対処できず、赤さびなどが発生してしまう可能性があります。

台風や竜巻などの自然災害によるガルバリウム鋼板の破損や劣化はメーカー保証対象外になりますので、自然災害によって受けた屋根材の補修・修理費用を補償してくれる火災保険への加入や外壁に取り付けるタイプのアンテナを設置するなどの対策が必要になります。

  • 施工方法のメリット・デメリットを確認しておく

既存の屋根材をガルバリウム鋼板にリフォームする場合、葺き替えとカバー工法のどちらかを選択することができます。

葺き替えによる屋根リフォームの場合、既存のスレート屋根を全て撤去後にガルバリウム鋼板へと交換するリフォーム工事になります。

葺き替えをした場合、屋根材の塗装・補修頻度が減る、地震による住宅への負担を軽減できる、防水シートや野地板の交換ができる、屋根断熱を同時に行うことで省エネ効果をプラスできるなどのメリットがあります。

一方、既存のスレート屋根の上にガルバリウム鋼板を被せて新しい屋根を作ってしまうカバー工法は、施行期間が短く工事費用を抑えることができる、屋根材が2重になることで断熱性と遮音性が高いなどのメリットがあります。

しかし、葺き替えによる屋根リフォームを行った場合、施工費用が高め、解体時のホコリや騒音により近隣住民とトラブルになりやすい、断熱性と遮音性対策が必須となります。

カバー工法による屋根リフォームの場合は、耐震性能が悪くなる、既存のスレート屋根に含まれた水分によって下地が腐食する可能性がある、雨漏りなどの住宅トラブルが発生した場合に原因特定が難しく修理費用が高くなる太陽光発電の設置が難しいなどのデメリットがあります。

葺き替えとカバー工法どちらで屋根リフォームを行うかによってメリット・デメリットが変わってきますので、ご家族と施工業者で十分に話し合って決めることが大切です。

外壁材にガルバリウム鋼板を選ぶ際の注意点

ガルバリウム鋼板を外壁材として使用する場合、基本的には屋根材に使用する際と注意点は同じです。

しかし、お家の最上部にある屋根とは違い比較的ご家族の目が届きやすく手で触れやすい範囲にある箇所の多い外装建材となります。

ガルバリウム鋼板は取扱いの難しい金属になりますので、外壁材として使用する際にはご家族全員で取扱いに関する知識を深めておくことがポイントです。

  • 傷付けないように細心の注意を払う

さいたま市ではガルバリウム鋼板を外壁材に使用したご家族の多くですり傷や凹みなどの損傷が見られます。

外壁材は屋根材とは違い日常的に接する機会の多い外装建材になりますので、ガーデニング時に誤ってスコップやバケツをぶつけてしまったり、お庭の草刈り中に小石が飛んでしまったりすることも少なくありません。

ガルバリウム鋼板は非常に繊細な金属ですので軽くぶつかっただけでも直ぐに傷付いてしまいます。

比較的軽度の傷であれば亜鉛の犠牲防食作用により自己修復が可能ですが、内部の鉄板にまで及ぶ深い傷の場合は赤さびなどが発生し外壁材の劣化を招く原因となります。

外壁材に傷や凹みなどが見られる場合は、早急に信頼できる業者に点検してもらうことをおすすめします。

  • 雨漏りを防ぐため防水性と気密性を高める

外壁材としてガルバリウム鋼板を使用する際には窓周辺の防水性と気密性を高めることが大切です。

とくにサッシと外壁の取り合い部分は雨水が侵入しやすい箇所になりますので気密性を高めるためにしっかりと防水テープを張ることがポイントです。

また、窓周辺の防水性と共に気密性も同時に確保しておくことで断熱性の低下を抑えて内部結露を防ぐこともできます。

ガルバリウム鋼板を外壁材に使用する際には、きちんと下地とのあいだに水分と空気の通りみちを作る、窓周辺の防水性と気密性を確保する、表面を塗装し劣化による雨水の侵入を防ぐなどの対策を行いましょう。

ガルバリウム鋼板の特性を知ることが大切です。



地球温暖化などの影響により大雨、大雪、突風などの異常気象が頻発しているさいたま市では、大切な家族とお家を守るため屋根・外壁などの外装建材にガルバリウム鋼板を選ぶご家族が増えています。

四季彩ホームでは、ガルバリウム鋼板による屋根・外壁リフォームをご希望されるご家族を対象にきちんとメリット・デメリットをお伝えさせていただいております。

ガルバリウム鋼板は一見万能な金属に見えますが、実際にはお住いの地域の気候や環境などによって劣化や住宅寿命を縮める原因となることがあります。

ガルバリウム鋼板に関するお悩みや気になる点などございましたら、お気軽にご相談ください。

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