住宅の豆知識

2020.10.15 住宅の豆知識

雨水の侵入を防ぐ「雨どい」とは。その役割と必要性について。

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関東平野のほぼ中央に位置するさいたま市は、太平洋側気候の影響により夏は蒸し暑く冬は晴れる日が続き、降水量も比較的少なく1年を通して住み心地の良いまちです。

しかし、どんなに気候・風土に恵まれたまちであっても、経年使用による外装・内装材の劣化、住宅設備の故障などは避けることができず、定期的な点検・メンテナンスを怠ってしまうと次第に住み心地の悪い住まいになってしまいます。

とくに屋根・外壁と同じく屋外に設置されている雨どいは、安心・安全な暮らしを維持するために欠かせない住宅設備のひとつでありながら、もっとも点検・メンテナンスを忘れやすい箇所でもあります。

ここでは、普段あまり気にすることのない雨どいの歴史と主な役割・必要性についてご説明します。

雨どいの役割と必要性



いまでは当たり前のように住宅に設置されている雨どいですが、じつは雨どいが住宅に標準設置されるようになったのは江戸時代のころからです。

当時は商業が盛んな地域を中心に隣家と接するかたちで住宅が連なっていたため、隣家の雨水が住宅内部に流れ込む、雨だれが跳ね返って屋根や外壁が汚れる、家を支える基礎部分が腐るなどの住家トラブルが絶えませんでした。

さらに、茅葺き・板葺き屋根の町家が密集した地域では火災による被害も増加したため、江戸幕府は1720年に防火対策などの住家トラブルを防ぐため民家の屋根を「瓦ぶき」にするよう奨励すると同時に雨水などの落下による住宅の構造躯体・基礎部分へのダメージを軽減するため雨どいも設置されるようになりました。

現代日本では外装にこだわった意匠性ある住宅も増えており、雨どいや軒の出のない家や片流れ屋根の家が増えています。

こうした住宅では、近年さいたま市で増加しているゲリラ豪雨や集中豪雨など異常気象による大量の雨水を処理することができず、住宅内部に雨水の侵入を許してしまい雨漏りや構造躯体の腐食、カビ・シロアリの発生を招く原因となっています。

きちんと雨どいを設置することで雨水や雪解け水などの水分が住宅内部に侵入するのを防ぐだけではなく、軒下に流れ落ちた雨水や泥で外壁が汚れてしまうのを防いだり、カビやシロアリの発生を抑えたりすることが可能となります。

大切な家族とお家を守るためにも、ほかの住宅設備と同じく定期的に点検・メンテナンスを行うことが大切です。

目的に合わせた雨どいの選び方



雨どいとは、屋根に降った雨雪を外壁・住宅の構造躯体・基礎部分に触れさせることなくスムーズに地面へと排水するために必要不可欠な住宅設備のひとつです。

雨どいは「軒とい」「落とし口」「縦とい」を構成する全11ものパーツから成り立っています。

11あるパーツのなかでとくに重要なパーツとされているのが、

  • 屋根の雨水を直接受け止める「軒とい」
  • 軒といで受けた雨水を集めて堅といに流す「集水器 (上合)」
  • 集水器に送られてきた雨水を地面または下水へと排水する「縦とい (堅樋)」

この3つです。

軒とい・縦といの選び方

もともと降水量の少ないさいたま市では、比較的リーズナブルな半円型の軒といと円柱型の縦といが主流でした。

しかし、昨今の異常気象の影響によりゲリラ豪雨、集中豪雨、降雪による雨漏り被害が年々増加傾向にあり、雨どいの形状や素材を見直すご家族が増えています。

基本的に半円型の軒といや円柱型の縦といであってもサイズが大きければ、ゲリラ豪雨や集中豪雨など雨量が多く雨どいへの流水量が増加した場合に対応することが可能ですが、1時間の雨量が50mm以上の激しい雨が降った場合、スムーズに雨水を処理することができない可能性があります。

このような激しい雨にも対応できる雨どいへのリフォームをお考えであるならば、雨水の流水・排水量が高い角型の前高または前後フラットタイプの軒とい、角柱型の縦といを選ぶと良いでしょう。

ただし、角形の軒といや角柱型の縦といを設置した場合、隅に屋根に付着していた汚れが溜まりやすくなります。

雨が止んだあとは雨どいをキレイに掃除する、汚れが溜まりにくい六角形・八角形の縦といを設置するなどの工夫が必要です。

集水器の選び方

集水器とは、軒といで受けた雨水などを集めて縦といに流す役割を担う重要なパーツです。

何かしらの影響によって集水器が破損してしまうと、雨水をスムーズに排水することができなくなり外壁の汚れ、カビ・苔の発生、腐食、騒音などを引き起こす原因となります。

屋根で受けた雨水を全て受けなければならない集水器は、屋根の総面積とさいたま市の年間降水量に合わせて適切なサイズを取り付ける必要があります。

屋根の総面積や年間降水量よりも小さいサイズの集水器を選んでしまうと受け止めきれなかった雨水が集水器より溢れて雨漏り、外壁の汚れ、カビ・苔の発生など住家トラブルを招くリスクが高くなります。

集水器のなかには風雨によって運ばれてくる屋根に付着した泥、土、落ち葉などの汚れによって生じる詰まりを防ぐフィルターなどが取り付けられるタイプもあります。

雨水と一緒に流れてくる泥や土などの汚れをキャッチし雨水をスムーズに排水することはできますが、定期的に溜まった汚れを取り除かないと詰まりを引き起こす原因となります。

軒といや縦といと合わせてこまめに集水器の掃除も行うようにしましょう。

金具の選び方

雨どいを外壁に固定する際に欠かせない金具の種類は、屋根の形状によって異なります。

現在さいたま市では、主に「打ち込み」「横打ち」「正面打ち」この3種類の方法を用いて雨どいの金具を取り付けています。

打ち込みとは、屋根の傾斜を支える土台となる垂木に直接金具を打ち付けて固定する方法になります。

軒下にある鼻隠しと軒先にあまり差が無い住宅で用いられます。

垂木の正面から直接金具を打ち込むことになりますので、取り付ける際は雨水がスムーズに流れるよう勾配に注意を払う必要があります。

横打ちとは、垂木を支える部材の側面に金具をビスで固定する方法になります。

主に金具を打ち込むことができない住宅に用いられ、工務店やリフォーム会社によっては「つる首」または「うの首」とも呼ばれています。

出幅を均一に揃えて取り付けないと雨どいの機能が十分に発揮されなくなってしまう点に注意が必要です。

正面打ちとは、軒先の取り付けられている鼻隠しに直接金具を打ち込む方法です。

主に軒先が出ていない住宅で用いられる方法であり、比較的安易に雨どいを設置することが可能です。

しかし、正面からクギやビスなどで固定することになりますので、住宅の美観性に影響が出てしまうデメリットがあります。

雨どいの種類だけではなく素材も重要



雨どいが普及し始めた江戸時代のころは、木材や竹など自然界にあるものを使うのが一般的でした。

その後時代は移り変わり文明開化と共に海外の文化や技術が日本に流入すると、明治から昭和の初めにかけてブリキ、銅板、トタンなどの金属を素材とする半円型の軒といや円筒型の縦といが主流となり、第二次世界大戦後にはプラスチック技術の一般公開によって塩化ビニル樹脂を素材とする雨どいが誕生。

高度経済成長期には雨水の排水性とデザイン性を併せ持つプラスチック製の“見せる雨どい”が人気を集めるようになっていきました。

しかし、塩化ビニル樹脂を用いた雨どいは「軽い・安い・施工しやすい」というメリットがある一方、紫外線や風雨などの影響により破損しやすいというデメリットもあります。

昨今の異常気象の影響によりゲリラ豪雨、集中豪雨、降雪などによる住家被害が増加傾向にあるさいたま市では、塩化ビニル樹脂の雨どいでは雨水を適切に処理することが難しく、縦といに流しきれなかった雨水が外壁を汚し、外壁が持つ機能性や美観性を損なう原因となります。

また、さいたま市の気候・風土の関係上、塩化ビニル樹脂との相性が悪いため、ほかの素材の雨どいと比べると劣化が早く耐用年数まで持たないケースも少なくありません。

さいたま市の気候・風土と相性の良い雨どいにリフォームをお考えであるならば、ガルバリウム鋼板やステンレスなど耐候性・耐久性に優れた素材の雨どいを選ぶと良いでしょう。

ただし、施工を希望される現場の状況、雨どいの長さ、集水器の数などによって異なりますが、基本的に塩化ビニル樹脂の雨どいと比べ金属製の雨どいのほうがリフォーム工事にかかる費用が高い傾向にあります。

少しでもリフォーム費用を抑えたいとお考えであるならば、塩化ビニル樹脂の表面に紫外線と劣化に強いコーティング剤が施されている合成樹脂の雨どいがおすすめです。

雨樋とは大切な家族とお家を守る重要な住宅設備のひとつです。



お家のなかで屋根の次に高いところにある雨どいは、雨水や雪解け水が住宅内部に入り込み雨漏りや柱・梁など構造躯体の腐食、基礎部分の劣化などを防ぐ重要な役割を担う住宅設備のひとつです。

一般的な雨どいの耐用年数は平均20年~30年ほどとされていますが、お住いの地域の環境などによって耐用年数よりも早く劣化してしまうことも少なくありません。

四季彩ホームでは、廃版でない限り基本的にメーカー、サイズ、カラー、長さなど施主様ご家族のご希望に合わせて雨どい部材をお取り寄せることが可能です。ぜひこの機会のご相談ください。

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