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リフォーム業者とDIYの違いとは?それぞれのメリット・デメリット

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第二次世界大戦直後の英国にて誕生した「DIY」は、故郷の戦後復興を心から望む元軍人さんによって作られた戦後復興の国民スローガンです。

DIYという言葉自体の歴史は比較的浅いですが、1957年に雑誌「Do it yourself」が発刊されるとたちまちヨーロッパ全土へと広がり、さらには遠く離れたアメリカへと伝わりました。

日本では、世界にたった1つしかない自分だけのオリジナル家具が作れる、既製品よりも自分で作ったほうが安い、完成したときの達成感や充実感が溜まらないと、数年ほど前から20歳代から30歳代の女性を中心にDIYブームが起こっており、さいたま市内にも家族や友人、恋人と一緒にDIYを楽しむ“DIY女子”がたくさんいます。

DIY上級者のなかには、リフォーム業者に匹敵するほどの技術力を持っている方もおられ、お家のリフォーム・リノベーション工事を自らの手でこなしてしまう方もいます。

そこで今回は、お家のリフォーム・リノベーション工事を行うにあたりリフォーム業者とDIYとではどのような違いがあるのか、それぞれの違いと工事に関するメリット・デメリットについてご説明します。

リフォーム業者とは?



リフォーム業者とは、主に住宅の増築・改修・修繕などを得意とする軽微な建設工事を請け負う工事業者のことであり、工事請負金額500万円未満のリフォームや小規模工事に該当する住宅工事であれば建設業の許可を取得していなくてもリフォーム工事を請け負うことが可能となっています。

現在さいたま市内には14200件を超すリフォーム業者がありますが、うち国土交通大臣登録 住宅リフォーム事業者団体に登録されているリフォーム業者は114件になります。

リフォームを行うことが可能な事業者には、大きく分けて7タイプあります。

それぞれのタイプにより得意とするリフォーム工事が異なるため、施主様ご家族が理想とする住まいを実現させることが可能なリフォーム業者を選ぶことが大切です。

リフォーム業者に依頼するメリット・デメリット

リフォーム業者に工事を依頼すると、国や自治体の助成金・補助金制度を活用することが可能です。

さいたま市では、既存の住宅を新築に近い状態へと原状回復しつつ、住宅に新たな機能や価値をプラスするリフォーム工事を対象に様々な支援を行っております。

たとえば、将来を見据えた介護・バリアフリー住宅へのリフォーム工事であれば介護保険と合わせて「居宅改善整備費補助」や「介護予防高齢者住環境改善支援」などの申請が可能です。

ヒトと環境に配慮したエコ・省エネ住宅へのリフォーム工事では「さいたま市[スマートホーム推進・作って減らす]機器設置補助」、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援」、「次世代住宅ポイント制度」などを活用することができます。

ほかにも耐震・防火対策、環境対策、地域経済の活性化など様々なリフォーム工事に関する支援策が設けられています。

また、リフォーム工事をリフォーム業者に依頼することで確定申告時に税金が控除されるメリットもあります。

ただし、工事内容や住宅要件をすべて満たしていることが条件となります。

詳しくは国税庁またはさいたま市役所にご確認ください。

そもそも「リフォーム」とは?

経年劣化やライフスタイル・家族構成の変化などにより、現在お住いの住宅を増築・改修しなければならなくなったとき、真っ先に頭の中に思い浮かぶのが「リフォーム」ではないでしょうか。

リフォームとは、大切な住宅の基礎部分は残したまま部分的に増築・改築・修繕などを行うことで新築に近い状態へと戻す住宅工事になります。

ひとくちに「リフォーム」と言っても、キッチン・お風呂などの水回や屋根・外壁のみといった部分リフォーム、住宅の構造体を除くすべての内装・設備を一新させるフルリフォーム、既存の住宅に新たな機能・価値をプラスするリノベーションなど様々な方法があります。

どの方法でリフォームを行うのかによって工事に掛かる費用や期間などが大きく変わるだけではなく、ご家族が理想とする家づくりが実現できるかといった点にも深くかかわってきます。

リフォームの主な特徴

リフォームとは、本来「改革・改良・改善」を表す言葉であり、海外では「tax reform (税制改革)」や「electoral reform (選挙制度改革)」といった政治・経済・制度などを表現する言葉として用いられています。

しかし、日本では「経年劣化により老朽化した住宅を新築に近い状態へと原状回復を図る」という住宅用語としてリフォームという言葉が定着しています。

リフォームには大きく分けて「部分リフォーム」と「フルリフォーム」の2種類あります。

どちらのリフォーム工事も「既存の住宅を新築に近い状態へと原状回復する」という点については共通していますが、リフォーム工事に掛かる費用、工期、工事範囲などに大きな違いがあります。

どちらのリフォーム工事を依頼すべきか悩んだときは、家族会議を開いてしっかり話し合うことが大切です。

メリット

・リフォームの減税制度や国・自治体の助成金制度などを活用できる

・予算などに合わせて工事個所を施主様自ら調節できる

・原状回復したい箇所のみ工事を依頼できる

・住宅に新たな機能や資産価値をプラスできる

・仮住まいを用意する必要が無く、お家に居ながら工事を進められる

・移動させるのが大変な家財の処分をしなくても良い

・比較的工期が短く、低予算で住まいのイメージを変更できる

・家族の思い出がたくさん詰まった愛着あるお家を次の世代へと住み継げる

デメリット

・リフォーム工事着工前に助成金制度の申請手続きを行う必要がある

・助成金制度には予算があるため予算上限に達すると申請手続きが行えない

・リフォームの工事内容や住宅要件などを全て満たしていないと税金が控除されない

・リフォーム工事の種類によって間取りの変更など大規模なリフォームができない

・リフォーム工事の種類や内容により費用や工期が大きく変わる

・予算の都合上、耐震性や断熱性を高める工事が実施できない可能性がある

・地盤の補強まで行うことができない



第二次世界大戦後の英国で誕生した「DIY ( Do It Yourself )」の精神は、日本人のあいだでも定着しつつあります。

すべて1から自分で家具を作ることで自分好みのデザイン、サイズ、カラー、素材などを自由自在に決めることができるDIYは、既製品の家具には無い自分らしさを表現することができます。

部屋の雰囲気を壊すことなく、置きたい場所にピッタリと収まる家具を手づくりすることは、自ら住み心地の良い快適な生活空間を創造しようとする新しい考えが生まれ、想像力・思考力・ライフスタイルを向上させるきっかけとなります。

また、日常生活で実際に使う家具を手づくりすることで家具への愛着が湧きやすくなり修理を繰り返しながら長く使い続けるようになったり、家族・友人・恋人と一緒に取り組むことでコミュニケーションをとることができたりと様々なメリットがあります。

DIYリフォームのメリット・デメリット

メリット

・自分だけのオリジナル家具が手に入る

・家族や恋人など親しい人と一緒に取り組むことでコミュニケーションがとれる

・完成したときの達成感や充実感が得られる

・時間を忘れて取り組むことでストレス解消につながる

・既製品を購入するよりもコストを安く抑えることができる

デメリット

・材料費や工具代を合わせると既製品よりも高くつく場合がある

・慣れていないとDIY作業中に負傷してしまうことがある

・完成するまでに時間がかかってしまうことがある

・イメージとは異なるものができてしまう

・材料不足や寸法ミスなどが起こりやすい

・既製品と比べると若干壊れやすい

素人では絶対に手を出してはいけないDIYリフォームとは?

DIY上級者のなかには、お部屋の不便さを改善するための部分的な改修や内装・外装のリフォーム、収納スペースの増改築などリフォーム業者に負けず劣らずの大規模なDIYにチャレンジされる方もいます。

しかし、どうしてもDIYでは実現不可能なリフォーム工事もあります。

たとえば、住宅の基礎構造にあたる重要箇所の施工は住宅の強度を保つために重要なポイントになります。

建築士や大工さんなど住宅施工のプロであれば技術的な知識と長年の経験に基づき的確な施工が可能となりますが、施主様自らDIYで住宅の基礎構造の施工を行うとなると安全面に問題が生じる可能性があります。

また、電気・ガス・水道などライフラインのDIYも手を出さないようにしましょう。

電気・ガス・水道などの供給システムをリフォームする場合、それぞれの供給システムに対応した資格を持っている“プロ”でなければリフォーム工事を行うことが許されていません。

電気工事であれば「電気工事士」、ガス工事ならば「日本ガス協会 簡易内管施工士」などの資格が必要となります。

水道工事の場合、上水工事を行う場合は「給水装置主任技術者」下水工事ならば「排水設備主任技術者」それぞれの資格を有するプロでなければ工事を行うことができません。

ただし、シーリングタイプや置き型照明などの照明器具の造作・組み立て、キッチンや洗面室の水栓交換、ガスコンロの設置などであれば、資格を有していなくても施主様自らリフォームを行うことが可能です。

リフォーム箇所に合わせてリフォーム業者とDIYを選択することが大切です。



DIYを楽しんでいる方々のなかには、リフォーム業者に頼らず自らの手でリフォームやリノベーションを行ったり、新築一戸建て住宅を建築したりとチャレンジ精神に溢れたDIY上級者もいます。

こうした大規模なDIYに取り組むことは決して悪いことではありませんが、規模が大きくなればなるほどDIYに失敗したときのカバーが難しく、本来であれば数千円から万円程度で済む工事が高額になってしまう可能性があります。

四季彩ホームでは、DIYでは対応できない難しいリフォーム工事やDIYによって生じた失敗をカバーすることができる知識と技術力を持ち合わせたプロによるリフォーム工事も行っております。

ぜひこの機会にご相談ください。

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