住宅の豆知識

景観や環境との調和を踏まえた人気の高い外壁塗装の色とは?

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お家の外壁は、マイホームの第一印象だけではなく、そこに住んでいる人のイメージまで決定づけてしまう重要なポイントです。

しかし、2007年10月、さいたま市の優れた都市景観を形成・維持していくことを目的とする「さいたま市都市景観形成基本計画」が策定されました。その基本計画のひとつに、2010年10月1日より施行された「さいたま市景観条例」も含まれており、さいたま市の都市景観の特性を踏まえた最低限の色彩範囲、都市景観の魅力を高めることができる望ましい色彩範囲などを示した“色”に関する手引きとして「さいたま市景観色彩ガイドライン」が定められました。

これにより、戸建て・マンション・アパートなどの外壁塗装を行う場合、お住いの地域エリアの景観や環境との調和を踏まえた塗料の色を選ばなければならず、不満や不自由に感じているさいたま市民も少なくありません。

ですが、選べる塗料の色には制限がありますが、景観と環境との調和を踏まえた色・デザインであれば、意匠に凝ったオシャレな外壁塗装を行うことは十分に可能です。

そこで今回は、さいたま市が定める景観色彩ガイドラインに違反することなく、意匠に凝ったハイセンスな外壁塗装に仕上がる人気の高い塗料の色をご紹介します。

景観色彩エリア別 色彩範囲の基準

優れた都市景観の実現を目指すさいたま市では、市内を大きく「景観誘導区域」と「景観保全区域」2つのエリアに分け、それぞれの区域ごとに景観と環境との調和を踏まえた色彩範囲の基準を定めています。

景観誘導区域

    さいたま市民が愛着や誇りを持てる優れた都市景観を目指す区域のことであり

  • 駅を中心とする商業・業務施設のある市街地
  • さいたま市民が暮らす緑豊かな住宅地
  • 工場や倉庫などが集積する工業地
  • これら3つのエリアの都市景観の形成を図ることが目的となります。

市街地エリアの色彩範囲基準

市街地エリアでは、都市のにぎわいと活力を感じさせる明度の高い明るい色の塗料が好まれますが、電線の地中化により道路も美しく整備されたことで幅員が広くなり街路樹の美しいグリーンを大切にする品位ある景観が求められています。

そのため、基準となる色は中彩度・低彩度の範囲とし、推奨となる色は地域特性や周辺環境との調和を踏まえた風土色の街路樹や空の色に馴染み美しく調和する色彩範囲の塗料を用いた外壁塗装を行うよう定めています。

住宅地エリアの色彩範囲基準

住宅地エリアとは、豊かな緑が広がる戸建て住宅・集合住宅が集積している地域になります。
伝統的な建築物等のある場所では、漆喰や瓦などの風土色との調和のとれた色の塗料が推奨されており、生垣や植栽などのグリーンが広がる場所では自然環境との調和のとれた色の塗料を外壁塗装に使用することが推奨されています。

住宅地エリアでは、基準となる色の範囲を中彩度・低彩度としており、2色以上の塗料を使って外壁塗装を行う際は、中明度・低彩度の同一トーンで揃える、植栽や空の色の補色にあたる暖色系の低明度・低彩度トーンもしくは中明度・低彩度トーンの色彩範囲から選ぶよう定めています。

工業地エリアの色彩範囲基準

工業地エリアでは、工業団地等の工場・倉庫のスケール感を生かしたダイナミックで活力を感じさせる色を用いた外壁塗装が人気を集めています。しかし、大規模な施設では明るいグレー系の塗料が使用されることが多く、人工的で無機質な印象を周囲に与え著しく景観を損ねています。

工業地エリアでは、植栽や空の鮮やかで美しい自然色との調和をとるため、基準となる色の範囲を中彩度・低彩度としています。外壁の基調色と屋根色は、地域特性や周辺環境との調和を考え、風土色の街路樹または植栽や空の自然色に馴染む色を推奨しています。

景観保全区域

武蔵野台地や河川沿いに広がる農地・集落を中心とする心安らぐ美しい自然環境との調和を生かした都市景観の形成を目指す区域のことです。
豊かな自然と安らぎある田園風景を後世に残すことを目的とする保全活動であり、グリーンを背景とする大規模施設の壁面や住宅の外壁・屋根の色をアクセントとすることで美しい景観を目指しています。

景観保全区域では、彩度に制限が設けられており基準となる色は中彩度・低彩度の範囲が推奨とされています。
農地・集落にお住いの方で、ツートンカラーの外壁塗装をお考えの施主様は、外壁の基調色を中明度・低彩度の同一トーンで揃えることで景観を損なうことなく意匠に凝ったハイセンスな外壁塗装を行うことが可能となります。

落ち着いた色の塗料でオシャレな外壁に仕上げるコツ

さいたま市が定める景観色彩ガイドラインに則り外壁塗装を行うと、景観や周辺環境との調和のとれた外壁に仕上げることができます。しかし、さいたま市民のなかには『自分の家なのに、なぜ好みの色や人気のあるデザインの外壁に仕上げることができないのか』というお声も多数あります。

さいたま市景観条例では、風土色と調和し都市景観の特性を生かすことができる中彩度・低彩度の色彩範囲に分類される落ち着いた色の塗料であれば問題無いとしています。

    たとえば、さいたま市でもっとも人気の高い黒や濃茶の塗料を選んだ場合、

  • 色分けをしてツートンカラーで仕上げる
  • 同系色でまとめる
  • 木目調やレンガ調の壁と合わせる
  • など、ほんの少し外壁に工夫を凝らすことで景観を崩すことなくオシャレな外壁に仕上げることができます。

色だけではなく塗料の機能性も重視

お家の外壁には、紫外線や風雨などから大切な家族やお家を守る、住人のプライバシーを保護、外部からの騒音を遮断といった重要な役割があり、快適な日常生活を送るうえで非常に重要なポイントです。

しかし、外壁と同じ役割を果たしている屋根と比べて人の目に触れる面積が大きいため、景観や周辺環境に与える影響も大きくなります。そのため、まわりへの気遣いから外壁の色・デザインばかりに気を取られ、塗料の機能性や外壁材の性能まで気が回らない方も少なくありません。

およそ10年に1度のペースで行われる外壁の塗り替えは、決して安い買い物ではないため、あまりにも安価な塗料や外壁材を選んでしまうと、外壁本来の役割を十分に果たすことができず、雨漏り・住宅内部の腐食・カビや藻の発生などを引き起こす原因となります。

四季彩ホームでは、2液型エポキシ樹脂のシリコン系塗料をはじめとする機能性に優れた塗料を使用しており、さいたま市が定める「景観色彩ガイドライン」の条件を満たしつつ、外壁の耐用年数を長持ちさせる外壁塗装工事をご提案しています。

人気ある色の塗料を外壁塗装で使うときは景観ガイドラインを参考に

2004年6月に制定された景観法により、さいたま市では2007年10月に「さいたま市都市景観形成基本計画」が策定され、2010年10月より「さいたま市景観条例」が定められました。これにより、外壁塗装工事を行う場合、景観や周辺環境との調和を考えた塗料の色選びが前提となりました。
四季彩ホームでは、さいたま市景観条例にて定められた色彩範囲を参考に、意匠に凝った人気の色・デザインの機能性に富んだ外壁塗装を心がけています。
外壁塗装工事をご検討中の施主様は、是非お気軽にご相談ください。

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