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SDGsに貢献!ヒトと地球環境に優しい自然塗料とは?

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コロナ禍 以前の日本では 「日当たりの良さ」「間取り」「収納スペースの量」など 日常生活の快適性を重視した住宅リフォーム・リノベーションが主流でした。

しかし、コロナ禍 以降の日本では 在宅時間の増加やSDGsへの取り組みによる地球環境への配慮から 「健康」や「エコ」を重視した住宅リフォーム・リノベーションへとシフトチェンジしています。

なかでも 外壁塗装や内装リフォームを実施する際には、シックハウス症候群・化学物質過敏症の原因とされる「VOC (揮発性有機化合物)」を含む シリコン系・ウレタン系・フッ素系といった化学塗料ではなく 自然由来の成分を原料とする自然塗料が選ばれています。

その理由として コロナ禍による不要不急の外出自粛やテレワーク・リモート学習の拡充などにより 自宅で過ごす時間が長くなったことが挙げられます。

とくに 健康や地球環境への関心が高まっている さいたま市では、SDGsや新型コロナウイルスの流行をきっかけに 住まいのリフォーム・リノベーションを行う際には「自然塗料」を希望されるご家族が増えています。

しかしながら、ひとくちに「自然塗料」といっても さまざまな種類があり 塗料メーカーごとに少しずつ特長が異なります。

ここでは、SDGsや新型コロナウイルスの流行をきっかけに関心が高まっている「自然塗料」についてご説明します。

自然塗料とは

これまで 屋根・外壁塗装や お部屋の内壁などのリフォーム・リノベーションを行う際には 主に「化学塗料」が使用されてきました。

しかし、新型コロナウイルスの流行をきっかけに 自宅で過ごす時間が増えたことで においに敏感な方やアレルギー疾患をお持ちの方を中心に 化学塗料に含まれる ホルムアルデヒド、キシレン、トルエン、酢酸エチル、メタノールといった「VOC (揮発性有機化合物)」の影響により 目のチカチカ、喉の渇き、くしゃみ・鼻水・鼻づまり、吐き気、頭痛、めまい、倦怠感、腹痛などの中毒症状が起こりやすくなり ひどくなると呼吸困難や意識混濁などの症状を引き起こします。

自然塗料とは、シックハウス症候群を引き起こす「VOC (揮発性有機化合物)」の使用を最小限に留め 自然界に存在する天然由来の成分を主原料とする塗料になります。

日本国内で流通している多くの自然塗料は 環境先進国・ドイツから輸入されており、溶剤系塗料の水性化や低VOC化による放散量削減だけではなく 塗料の原料調達から製造・消費、廃棄に至るすべての工程において ヒトと地球環境へ十分に配慮できているか総合的に評価する「LCA (ライフサイクルアセスメント)」が採用されています。

LCAによる厳格な評価付けにより 専門知識を持ち合わせていなくても 本当にヒトと地球環境に優しい自然塗料なのかを見分けることができます。

しかしながら、2022年5月時点では 自然塗料における明確な基準となるJIS規格が存在せず 自然塗料を製造している塗料メーカーが独自で行った試験結果や塗料成分などによって 塗料の性能を判断する必要があります。

四季彩ホームでは、日本を含む世界各国の基準や塗料メーカー各社の試験データやカタログなどを しっかりと確認したうえで 自然塗料に関する安全性について 分かりやすく ご説明させていただいております。

自然塗料のメリット・デメリット

住宅リフォーム・リノベーションの潜在需要が高まっている さいたま市では、SDGsや新型コロナウイルスの流行に伴い 家族の健康を守りつつ 地球環境にも配慮できる 自然塗料が選ばれていますが、必ずしも 自然素材のほうが 化学塗料よりも優れているとは必ずしも言えず、ご家族のご希望・ご要望によっては 自然塗料よりも化学塗料のほうが 耐久性、機能・性能、費用面などで優れている場合があります。

自然塗料を用いた住宅リフォーム・リノベーションを実施される際には 事前に自然塗料に関するメリット・デメリットを確認しておくことが大切です。

自然塗料の主なメリット

 地球環境への負荷が少ない

先進国では 塗料における原料調達・製造・流通・廃棄までのライフサイクル全体が地球環境への負担になるのを防ぐため 環境負荷を総合的に評価する「LCA ( Life Cycle Assessment )」が採用されています。

塗料に使用される化学物質の種類が少なければ少ないほど それだけ地球環境にかかる負荷を軽減させることに繋がりますし、なにより 主原料の種類を減らすことで 輸送に伴う二酸化炭素排出量を削減することも可能となります。

自然塗料は 存在そのものが環境に優しいと言えるのです。

 安全性の高い塗料が多い

すべての化学塗料が人体への安全性や地球環境への配慮を無視しているわけではありませんが、自然塗料の主原料となる油脂には 亜麻仁油・大豆油・ラベンダー油・蜜ろう・ひまわり油などの植物由来のオイルが使用されており、溶剤には オレンジやレモンなどの柑橘油が使用されています。

そのため シックハウス症候群や化学物質過敏症などの原因とされる有害物質が含まれておらず 安全性の高い塗料とされています。

また 自然界に存在する天然素材を中心に塗料が製造されていることから 化学塗料と比べ 厳しい安全基準が設けられていることも 自然塗料の安全性の高さを保証していると言えます。

 木材本来の機能・性能を発揮できる

日本で主流となっている木造住宅では おもに「造膜タイプ」と「浸透タイプ」2種類の塗料が使用されています。

造膜タイプとは、家づくりに使用される建材・部材の表面を塗膜で保護することで 外部からの影響を遮断し 建材・部材そのものの耐久性・防水性を高める役割があります。

一方 浸透タイプとは、木材が持つ本来の機能・性能を利用することで 撥水性・防カビ性を向上させています。

どちらの塗料タイプも 家族の大切な思い出が詰まった住まいを長持ちさせてくれる機能・性能が備わっていますが、木材に備わっている調湿・断熱効果、強度・耐久性、防虫・耐蟻性といった さまざまな機能・性能を最大限発揮させたいとお考えであるならば 浸透タイプの自然塗料を選ぶと良いでしょう。

自然塗料の主なデメリット

 化学塗料と比べ やや割高

自然界に存在する成分を主原料とする自然塗料は 大量生産を前提に合理化されて製造されている化学塗料と比べ コストや手間暇がかかることから 住宅リフォーム・リノベーションにかかる費用が やや割高となります。

たとえば 化学塗料を使えば 5日ほどで終わる工程が 自然塗料を選択したことで6日以上かかってしまうことも少なくありません。

塗装によるリフォーム・リノベーションの場合 施工期間が長ければ長いほど リフォーム・リノベーション費用が高くなっていく傾向があります。

住宅リフォーム・リノベーションにて 自然塗料を選択される際には 自然塗料と化学塗料では 塗装に必要な塗料の分量や 施工完了までにかかる期間が異なる点に注意が必要です。

 メンテナンスコストがかかる

自然塗料を使用することで 住まいの経年変化をお楽しみいただくことができます。

しかし、自然塗料は 化学塗料と比べ やや耐久性・耐候性が劣るため 経年変化だからといって長い期間 お手入れ・メンテナンスをせずに放置してしまうと 劣化につながります。

とくに 自然塗料を外壁塗装に使用した場合 こまめな外壁のお手入れ・メンテナンスに加え 2年~3年の周期で 自然塗料の塗り直しを行う必要があり 化学塗料と比べると どうしてもメンテナンスコストがかかってしまいます。

なお 外壁にカビ・藻・コケが発生しているなど 外壁の劣化状況によっては 外壁材を丸ごと取り換える必要があります。

塗装による住宅リフォーム・リノベーションを実施される際には ヒアリングの段階で 自然塗料に関するお手入れ・メンテナンス頻度や費用について きちんと確認しておくことをおすすめします。

 日本には明確な基準が存在しない

1995年10月に設立されたLCA日本フォーラムをきっかけに 持続可能な経済社会の実現を目指している日本ですが、ほかの先進国と比べ LCAの認知度が低いこともあり あまり馴染みのない言葉となっています。

とくに 自然塗料を用いた住宅リフォーム・リノベーションをご検討されているご家族にとっては とても重要な要素になります。

LCA (ライフサイクルアセスメント) には 塗料の製造・流通・廃棄・リサイクルまでの一連のライフサイクルによって生じる地球環境への負荷を数値化することで 自然塗料の安全性を ひと目で確認することが可能となります。

しかしながら、日本には 自然塗料に関する明確な基準・規格が存在しないため 揮発性のある油性基剤「イソパラフィン」や石油系炭化水素の混合溶剤「ミネラルスピリット」などが含まれる塗料も自然塗料と名乗ることが可能となっています。

なお 自然界にある天然由来の成分を主成分としているからといって 必ずしも健康被害が発生しないとは限りません。

たとえ 天然由来の成分であっても ヒトによってはアレルギー反応を誘発する恐れがある成分が含まれていることがあります。

また 塗料が乾燥し 硬化していく段階では 少量ではありますが ホルムアルデヒドが発生します。

現在 自然塗料の製造・販売を行う塗料メーカーでは 建築基準法の改正に伴い 建材における ホルムアルデヒドの放散量を示す等級区分の表示を行っています。

詳しくはこちらをご覧ください。

【(一社)日本塗料工業会における塗料・塗装とホルムアルデヒド規制について】

自然塗料の選び方

自然由来の天然成分を原料とする自然塗料は シリコン系やフッ素系といった化学塗料と比べ ヒトと地球環境に優しい塗料というイメージが強いですが、日本では自然塗料における 明確な定義が存在しません。

そのため 環境先進国では 自然塗料と認められていない塗料であっても 日本では自然塗料として扱われることも多々あります。

シックハウス症候群・化学物質過敏症といった健康被害に対して不安を抱いておられる場合、地球環境に対する意識の高いドイツ製の自然塗料を選ぶと良いでしょう。

ドイツでは 塗料の原材料に自然由来の天然素材以外を使用した場合 自然塗料と名乗ることができない厳しい基準が設けられています。

そのため、毒性・臭気性が極めて低いとされるイソパラフィンなどの化学成分が含まれていた場合、日本では「自然塗料」と名乗ることができますが、ドイツでは 自然塗料とは認められず「自然系塗料」として流通することになります。

四季彩ホームでは、食品・医療品グレードのオーガニック成分を原料とする塗料メーカー「グリーンエレファント」をはじめ、日本での施工実績がもっとも多いオモス社、40年以上 世界各地で高い評価を受け続けているリボス社、自然塗料では唯一の造膜系塗料で知られるアグライア社 などを中心に 安全性の高い自然塗料による塗装工事を実施しております。

自然塗料に関するお悩みやご相談は 四季彩ホームにお任せください!

SDGsや新型コロナウイルスの流行をきっかけに 在宅時間が増えたことで 地球環境に配慮した より快適で健康的な住まいへアップグレードするため 自然塗料を用いた住宅リフォーム・リノベーションをご検討されるご家族が増えています。

しかし、ひとくちに「自然塗料」と言っても その種類やメーカーは多岐に渡り、どの塗料メーカーの自然塗料を選ぶべきか お悩みのご家族も少なくありません。

四季彩ホームでは、ご家族のご希望・ご要望に沿った自然塗料をご提案させていただいておりますが、塗装箇所によっては 自然塗料の使用が難しい場合がございます。

その際には ヒトと地球環境に与える影響が少ない低VOCタイプの水性塗料をご提案させていただくことがございます。

自然塗料による住宅リフォーム・リノベーションをお考えの際は 塗装のプロが在籍している四季彩ホームにお任せください!

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