住宅の豆知識

コロナ禍で注目を集める自然素材を用いた「ウイルスに強い家」とは?

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2019年7月「SDGs未来都市」に選定された さいたま市では、地球にやさしい持続可能なまちづくりを目指し 老朽化した住宅や古くなった住宅設備への 正しいリフォーム・リノベーションを推進しています。

なかでも 地震・台風といった自然災害への備えや住まいの省エネ性・快適性を向上させるエコ設備の導入といった住宅リフォーム・リノベーションは 新築にも劣らない快適性と住み心地の良さが感じられると 多くの世帯で実施されています。

ところが 2020年1月以降 日本各地で猛威を振るっている新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、さいたま市では「ウイルスに強い家」へのリフォーム・リノベーションを希望されるご家族が増えています。

しかし、ひとくちに「ウイルスに強い家」といっても、ウイルスの種類に応じて 必要な対策方法が異なるため どのような住宅リフォーム・リノベーションを実施すべきか お悩みのご家族もたくさんいます。

四季彩ホームでは、主に 自然素材を使用した ご家族の免疫力アップに繋がる“ウイルスに強い”住まいのリフォーム・リノベーションプランをご提案しております。

スギやヒノキといった天然無垢材を使用

埼玉県西部には 国有林・県有隣・民有林合わせて12万2000ヘクタールもの広大な森林が広がっており、毎年47万立方メートルものスギやヒノキといった天然木が育っています。

埼玉県内で育ったスギやヒノキは 江戸時代のころより 優秀な住宅用建材として 東京都など隣接する都県の神社仏閣や住宅づくりに用いられています。

2021年2月、スギ無垢材の抗ウイルス性が確認されたことを 九州大学 農学研究員・清水邦義准教授より発表されました。

以前より 日本固有種であるスギを用いた黄色ブドウ球菌の培養実験を通じて抗菌作用があることが実証されていましたが、抗ウイルス性については確認されていませんでした。

そこで 新型コロナウイルスと同じ エンベローブを有する インフルエンザウイルスA型 (H3N2コロナ株) ウイルスを使用した抗ウイルス性の実験を行ったところ、スギ無垢材には インフルエンザウイルスA型の感染力を99.9%以上低下させられることが確認されました。

また 日本特産種であるヒノキに関する抗ウイルス性については 2016年に奈良県農林部・奈良の木ブランド課による「奈良の木で健康になる」実証試験により ヒノキ無垢材には インフルエンザウイルスA型など感染力のあるウイルスの数を減少させる働きがあることが明らかにされています。

このほか、林野庁がまとめた「科学的データによる木材・木造建築物のQ&A」によると スギ・ヒノキ無垢材を 住宅用建材として使用することで 心身へのリラックス作用、抗ストレス作用、免疫細胞の働きを向上させる作用など ヒトの健康に対する作用があることも報告されています。

木部の仕上げには柿渋を選択

柿の実が熟しても 水溶性タンニンが 不溶性タンニンへと 変化せずに残ったままになる 渋柿から絞り出された 柿渋。

日本では 1315年に記された「紀伊神野・猿川・真国荘荘官連署起請文」に 柿渋を用いて魚を獲る「柿流」と呼ばれる漁法が載っており、江戸時代のころには 木材や紙・麻などで作られた生活用具に柿渋を塗布して防水性や防虫・防腐性を高めていたことが記録として残っています。

いまでも 住宅用建材の塗料、魚網の補強、ファブリック製品の染色液、木工細工の下塗り、防虫剤など 幅広い分野で用いられています。

2012年 広島大学大学院 医歯薬保健学研究院 ウイルス学・坂口剛正教授とアルタン株式会社の共同研究により 柿渋には インフルエンザウイルス、ノロウイルス、O-157など 広い範囲で さまざまなウイルスを強力に不活化する作用があることを発見し、2013年1月25日に発行された科学誌「PLoS ONE」に掲載されました。

その後 広島大学大学院生物圏化学研究科 島本整教授らは アルタン株式会社と共同研究を行い、柿渋が ヒトノロウイルスを不活化させる可能性があることを生化学的な方法を用いて検証し日本特許を成立させました。

また、2020年9月には 奈良県立医科大学 免疫学・微生物感染症学の教授らと 一般社団法人 MBTコンソーシアムによる 新型コロナウイルスに対する研究の結果、柿渋の主成分であるポリフェノール「カキタンニン」を高純度で抽出することで 新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) を1 / 10000以下に不活化したことを確認したと発表しました。

現時点では ヒトへの抗ウイルス作用については検証されていませんが、ウイルスの表面に付着することでウイルスの感染力を不活化させ 体内への侵入を防ぐことが可能であるため 柱、梁、フローリング材など木部への塗料・仕上げ剤として利用することで 家庭内感染を未然に防ぐ効果を期待することができます。

天井や壁には漆喰を利用

焼いた石灰石 (炭酸カルシウム) に水を加えて作られる 消石灰 (水酸化カルシウム) を主原料とする漆喰は、取り除かれてしまった 二酸化炭素を 時間をかけて ゆっくりと吸い込み続けることで 少しずつ石灰石へと姿を変えていくことから府“呼吸する壁”と呼ばれています。

消石灰のpH (水素イオン指数) は 12.5と 強アルカリ性を示すため 多くのカビ、細菌、ウイルスは生息することができないことから 養鶏場にて鳥インフルエンザが発生した際には 消石灰を撒いて消毒しています。

また 感染症法にて1類指定のペストや3類指定のコレラへの対策にも有効とされており ペストやコレラが流行した際には 消石灰による感染対策が行われてきました。

2016年5月、長崎大学 熱帯医学研究所にて 老舗塗装メーカー 関西ペイントの 新たな漆喰塗料「アレスシックイモンティアート」における 抗ウイルス機能の実証試験が行われました。

その結果 主原料である消石灰の強アルカリ性の影響により インフルエンザウイルス (H3N2) 、イヌパルボウイルス、水泡性口内炎ウイルスなど ヒトへの病原性を持つ さまざまな種類のウイルスに対して 抗ウイルス作用が認められました。

さらに 2020年10月には 長崎大学 感染症共同研究拠点の安田二郎教授とともに 世界各地で猛威を振るっている新型コロナウイルス (SARS-CoV2) に対する不活化実証試験が行われ、接触5分という短い時間で99.9%以上の高い不活化が確認されました。

また 漆喰に関する抗ウイルス作用については イギリスを代表する試験機関「Microbiological Solutions Limited」にて1924年創業 老舗漆喰メーカー 田川産業株式会社が独自で行った抗菌・抗ウイルス試験において 塩焼き消石灰を主原料とする漆喰において 新型コロナウイルス (COVID-19) と同系統のウイルスを2時間で97.5%不活化させることが確認されています。

住宅リフォームで“ウイルスに強い家”にアップグレードしませんか。

2020年2月以降 日本各地で猛威を振るっている新型コロナウイルスへの対策として「ウイルスに強い家」へのリフォーム・リノベーションを検討されるご家族が増えています。

しかしながら ウイルスにはさまざまな種類があり、なかには 新型コロナウイルスのように 未だ多くのことが解明されていないタイプのウイルスも存在します。

四季彩ホームでは、住宅用建材メーカーおよび各研究機関にて実施された抗菌・抗ウイルス機能の実証試験データをもとに ご家族の要望・希望にそった“ウイルスに強い家”へのリフォーム・リノベーションをご提案させていただいております。

ぜひ お気軽にご相談ください。

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