住宅の豆知識

住宅リフォームでベランダ作りを始める増設ポイント

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ひとむかし前までは考えられなかったベランダの無い家。

ところが ここ数年は、ドラム式洗濯乾燥機・浴室乾燥機などの普及や室内干しに最適なランドリールームの採用などにより さいたま市では ベランダの無い家にお住いのご家族も増えています。

ベランダの無い家に住むことで 洗濯物の外干しで気を遣わなくて済む、ベランダ掃除の手間が減る、維持管理コストの負担が軽くなる、住宅の外観デザインが向上する といったメリットがあります。

しかし、その一方で ベランダが無いことで お布団などを干すことができない、ベランダでのちょっとした作業ができない、災害時の避難場所が無い、エアコンの室外機やゴミの一時保管場所が無い といったデメリットもあり「やっぱりベランダを作っておけば良かった」と後悔されるご家族も少なくありません。

ここでは、住宅リフォーム・リノベーションにて ベランダを作る 後付け・増設ポイントをご紹介します。

ベランダを作る 後付け・増設リフォーム方法

ベランダを作るためのリフォーム・リノベーション方法には さまざまな種類があります。

どのような目的や用途でベランダを作りたいのかによって ベランダを作る場所、広さ、オプションなどが異なりますので リフォーム・リノベーションを始める前に ご家族で きちんと話し合うことが大切です。

ベランダの後付け・増設リフォーム 主な施工パターン

 1階 庭の空きスペースにベランダを作る

https://www.lixil.co.jp/lineup/veranda_balcony/viewstage_h/variation/design/

住まいの1階に洗濯機がある場合、リビングやダイニングとつながる「庭置き式」のベランダを後付け・増設することで 家事動線が良くなり 毎日の洗濯物を干す作業がグッと楽になります。

1階にベランダを後付け・増設することで 2階に設置するよりもリフォーム費用が安く済む、ベランダを支えるための基礎や土台の強度が高くなる、庭づくりを楽しめるといったメリットもあります。

 2階 屋根の上にベランダを作る

https://www.lixil.co.jp/lineup/veranda_balcony/viewstage_h/

下屋のある住まいにお住いの場合、下屋の上に2階の居室スペースから出入りできる「屋根置き式タイプ」のベランダを後付け・増設することができます。

住まいの2階にベランダを設置するリフォーム方法のなかでは 比較的 低コストで実施できる施工ではありますが、安全のために下屋の補強工事が必須となります。

なお 下屋の形状によってはベランダの後付け・増設ができない場合があります。下屋の上にベランダを後付け・増設する際には 家族やリフォーム業者と よく相談することが大切です。

 2階 柱を設置してベランダを作る

https://www.lixil.co.jp/lineup/veranda_balcony/viewstage_h/

2階部分にベランダを作りたいけれど 下屋のない2階建て住宅に住んでいるという場合、2階から1階へと柱を設置する「柱建て式タイプ」を選ぶことで ベランダの後付け・増設リフォームが可能となります。

屋根置き式タイプと比べ 基礎や土台の強度が高く、安全面において安心感があります。

なお ベランダの真下にあたる1階スペースは 屋根付きバルコニーとして有効活用することができるのも嬉しいポイント。

【目的・用途別】最適なベランダの広さ

 一般的なベランダの広さ

日本の戸建て住宅におけるベランダの平均的な広さは 奥行き90cm~120cmほどになります。

ベランダの後付け・増設にかかるリフォーム費用は ベランダの広さによっても変わってくるため、少しでもリフォーム費用を抑えようと 奥行き100cm以下のベランダを後付け・増設してしまうと 洗濯物を干すと歩きにくい、洗濯物が多い日は 干した洗濯物が乾きにくい、布団が干しにくいといった デメリットがあります。

 洗濯物や布団を干すスペースとして活用する場合

ベランダを後付け・増設リフォームを行う目的が「洗濯物や布団をベランダに干す」ことである場合、狭すぎてしまうと動きにくく 洗濯物が乾きにくくなり、広すぎてしまうと お手入れが面倒に感じてしまいます。

洗濯物や布団を干すだけだからといって 奥行き100cm以下のベランダを設置してしまうと 使い勝手の悪いベランダになってしまいますので、最低でも奥行き100cm~110cmは確保するようにしましょう。

 ガーデニングや家庭菜園を楽しみたい場合

ベランダでガーデニングや家庭菜園を楽しみながら 洗濯物も干したいとお考えならば、奥行き110cm~130cmほどのベランダを後付け・増設すると良いでしょう。

ただし、オリーブやガジュマルといった大型の観葉植物をベランダで育てるとなると 奥行き130cmではスペースが不足してしまいますので、ホームセンターなどで購入できる一般的なサイズの鉢植えやプランターでガーデニングや家庭菜園を楽しむことをおすすめします。

どうしても大型の観葉植物を育てたい場合は、奥行き150cm~200cmほどの広々としたベランダを後付け・増設すると良いでしょう。

 より充実したベランダライフを楽しみたい場合

ベランピングやホームパーティなど 家族や友人とベランダでゆっくりと食事を楽しみたいとお考えならば、奥行き150cm以上のベランダを後付け・増設することをおすすめします。

ベランダに家具やインテリアを置くことで ちょっとした秘密基地にもなりますし、子どもやペットの遊び場としても活用いただけます。

四季彩ホームでは、安全性を考慮して 1階 庭スペースにつくることをおすすめしています。

ベランダリフォーム時のオプション項目

ベランダの後付け・増設リフォームを行う際、より快適なベランダ環境を実現できる さまざまなオプションを追加することができます。

たとえば、防災時の避難場所・避難経路としてベランダを活用したい場合には 階段を設置することができますし、防犯対策や家族のプライバシー保護として 柵やパネルなどを設置して目隠しすることができます。

ほかにも ベランダの床材を採光性の良いものや空気循環に優れたものに変更、手すり・物干しの設置、コンセントの増設、ベランダの機能性を向上させる防水加工やサンルームの導入などもオプションとして追加することが可能です。

ベランダの後付け・増設リフォームに掛かる費用相場

ベランダの後付け・増設リフォームを始めるにあたり 気になるのが費用面ではないでしょうか。

洗濯物や布団を干すためのスペースとしてベランダを設置する場合、ベランダの広さや追加オプションなどによって 若干リフォーム費用に差がありますが さいたま市では、

  • 庭置き式タイプ :15万円~30万円ほど
  • 屋根置き式タイプ:25万円~40万円ほど
  • 柱建て式タイプ :25万円~40万円ほど

このような費用相場となっています。

なかには ベランダの後付け・増設リフォームをしたいけれど 鉄骨造でベランダの後付け・増設ができない、敷地面積に限りがあり ベランダの後付け・増設が難しいといった場合には、完全独立タイプや壁付け式タイプのカーポートバルコニーをご提案させていただくことがあります。

一般的なベランダの後付け・増設リフォームと比べ リフォーム費用相場が120万円~ とお高めになっておりますが、1階と2階スペースを有効に活用することで ベランピング、バーベキュー、ホームパーティ、天体観測、子どもやペットの遊び場、洗濯物や布団の外干し、ガーデニングや家庭菜園、休日のリラックス空間 など 幅広い用途で活用いただけます。

リフォームにてベランダを作る際の注意点

ベランダの後付け・増設リフォームを行うと 建物の建ぺい率や容積率が上がってしまい、お住いの地域によっては建築確認申請を行う必要があります。

建ぺい率とは、建物を真上から見て 敷地面積に対する建物が占める面積の割合になります。一方 容積率とは、敷地面積に対する 建物の各階層の床面積の合計を表す「延べ床面積」の割合になります。建ぺい率や容積率が上がることで固定資産税が変わってしまうことはありませんが、延べ床面積は固定資産税の算出に使用されるため ベランダの後付け・増設リフォームの内容によっては 固定資産税が上がる場合があります。

一般的に建物2階部分の外壁から突出しているベランダなどのスペースは 奥行きが2m以下であれば延べ床面積に含まれることはありません。

しかし、ベランダの奥行きが2m以上である場合 ベランダ全体の奥行きから2mを差し引いた残りの面積が延べ床面積として含まれてしまいますので 注意が必要です。

また 建物の建ぺい率と容積率は お住いの地域の自治体にて策定された都市計画によってエリアごとに細かく決められています。

自治体で定められた基準をオーバーしてしまうと建築基準法違反となってしまいます。

建ぺい率と容積率の基準をオーバーしてしまっても罰則はありませんが、融資を受けられない、火災保険や地震保険による保証が受けられない、家を売ることができない、行政から是正勧告を受ける場合があるといったデメリットがあります。

ベランダを作る際には リフォーム・リノベーションを始める前に リフォーム業者としっかり話し合うことが大切です。

ベランダのある暮らしは日常を豊かにします。

ベランダが“ある”と“ない”とでは、住まいの利便性や活用範囲が大きく変わってきます。

もちろん ベランダが無いことで お手入れの手間が省ける、定期的なメンテナンスコストが発生しない、防犯・プライバシー保護対策につながる、住まいの外観デザインがスッキリする といったメリットがあります。

しかし、ベランダがあることで 住まいのすぐ外に“非日常的な空間”をつくり出すことができ、趣味の時間を楽しんだり、家族や友人との団らんの時間を楽しんだりと「第2のリビング」として利活用することができます。

ベランダの後付け・増設リフォームに関するご相談は ぜひ四季彩ホームにお任せください!

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